製造業

改正電子帳簿保存法対応で煩雑化する発注書処理や生産管理システムへの入力作業をRPAで自動化。時間的効率化と正確性向上を実現。

  • Excel/CSV
  • 電子帳簿保存法対応
  • 基幹システム

下着・医療用製品の製造・販売を行っているイーゲート株式会社 総務チーム 森下様にRPA導入前の課題、RPA活用法や成果・効果についてお話を伺いました。

課題

  • 改正電子帳簿保存法により、取引先から大量に送られてくる発注書(PDFファイル)の処理が必要になったが、手作業で行うには時間と手間がかかり過ぎるので、効率化が喫緊の課題となっていた。
  • 基幹システムへ入力する定型作業が多く自動化を検討した。

効果

  • 改正電子帳簿保存法に対応するための発注書の処理業務は、月間で100~150件ほどあり手作業で行えば経理部門に大きな負担がかかってしまうところだったが、RPA導入によりその分の作業や工数がなくなった。
  • 基幹システムの入力作業については3つのロボットとVBAを組み合わせることにより、それまで丸1日(8時間)かけていた作業が手離れし、ロボの作業でわずか1時間程度で終わるようにスピードアップにもつながった。

改正電子帳簿保存法対応により経理部門の作業が煩雑に…対応すべくRPAの導入を検討

―御社の事業内容を教えていただけますでしょうか。

弊社は、繊維・アパレル業を営んでおり、メインは女性の下着製造・販売を行っています。販売に関してはOEM事業以外に自社ECや楽天、AmazonなどでBtoC向けも販売しています。また男性用下着や医療用(ガーゼ)製造も行っていて、ガーゼの生地は女性用下着類の製造にも使用しています。

私は総務チームという総務全般の部署に所属していますが、仕事内容はシステム担当という役割で”1人情シス”のような立場です。RPAの選定や運用についても私が主に担当しています。

―RPA導入の検討を開始した理由を教えていただけますでしょうか。

RPAの導入を最初に検討したのは、今(2023年)から5~6年前です。基幹システムを利用して生産管理を行っていたのですが、例えばExcelやPDFとかのシートを見ながらその内容を基幹システムに手入力するといった業務があってその効率化を目的として、他社製品のRPAのトライアルを行いました。ただ、その時はコスト面やRPAの利点が社内に浸透していなかったこともあり断念していました。

その後、スターティアテクノスの営業担当者の方から連絡をもらい、お話を聞いたところ以前トライアルを行ったRPAよりも安価であったことや1ライセンスで複数台のPCにインストールして使えることなどに非常に魅力を感じました。ただ、その時点でも弊社の内部ではすぐにRPAを導入しようというほど業務が切羽詰まっていたわけではなかったため、その段階でも保留になっていたのです。

2022年になって改正電子帳簿保存法が施行されるということで、これまでに比べ発注書の処理もかなり煩雑になり、とても手作業ではできないということを経理担当者と話したうえで、改めてRPA導入の検討を開始しました。

RPA導入の決め手は「安価」「1ライセンスで複数台のPCで活用できる」「ロボが作りやすい」

―「RoboTANGO」の導入を決めたポイントは何ですか?

RPAの選定は以前トライアルを実施したものとRoboTANGOの2社を比較しましたが、RoboTANGOを導入した決め手は次の3点です。

  • icon image安価だったこと
  • icon image1つのライセンスで複数台のPCで活用できること
  • icon imageRPAロボットが作りやすいこと

この3点がもう1社と比較して優れていたため、RoboTANGOの導入を決めました。また、最終的に判断したのは営業担当者さんと話していくなかで、自分たちがやりたいことをRoboTANGOであれば可能という確認を得られたことです。それがわかったことでRoboTANGOと正式に契約という流れになりました。

RPA導入で入力作業の効率化と正確性の向上が実現

―どのような業務に「RoboTANGO」を利用していて、どのような効果が出ていますか?

弊社では主に電子帳簿保存法に対応した発注書の処理と、生産管理システムへの登録作業を自動化しています。

1.発注書の処理業務

取引先から送られてくる発注書(PDFファイル)を、電子帳簿保存法に対応する形で情報を登録してファイルを保存する業務です。今まで発注書の処理は経理部は関わっていませんでしたが、電子帳簿保存法の対応で経理部が対応することになり、業務が増えてしまい手作業では対応するのは困難なため自動化できればと思いRPA化を進めました。

発注書(PDFファイル)の処理の方法としては、RPAロボットがメールに添付されているPDFを開いて必要な箇所の日付や金額を抽出し、電子帳簿保存法の管理ツールに登録を行います。登録が終わったらPDFを閉じて、メールを削除するという流れをメールがある分だけ繰り返すというものです。

  • (1)発注書が添付されているメールが指定のメールフォルダに受信
  • (2)1件ずつメールを開封し、添付ファイルを開く
  • (3)日付・金額などの情報をコピー
  • (4)電子帳簿保存法の管理をしているVBAに転記・登録する
  • メール数分1~4まで繰り返し行う

件数は少ない時もありますが多い時は月に100~150件にものぼります。これを手作業で行えば経理部門が1~2営業日ほど増えてしまうはずだったのですがRPAを活用することで作業・工数は一切発生せず、経理部に影響を及ぼさずに済みました。

2.生産管理システムでの月末処理

毎月末に生産管理システムで処理する業務に対して3つのロボを動かしています。

投入作業

1つ目の業務は、下着や医療用のガーゼを製造する際に使用する生地を生産管理システムに登録し、生産に進むフローのなかで「在庫を生産用にまわす」作業です。

生地は数十種類あるのでそのすべてを登録して初めて生産開始ができるのですが、この作業のほとんどが手作業のため、どうしても時間的に非効率であるのに加え、入力漏れといったミスも起きやすくなっていました。

下記の手順でロボを動かし、業務を自動化しています。

  • (1)今月分の使用する資材のExcelデータと生産データを在庫の品番一覧表を照合
  • (2)基幹システムに品番を入力し、資材データを表示させる
  • (3)「生産用」に在庫を移行するために必要な、複数のチェックボックスにチェックを入れ保存
  • 移行する数分1~3まで繰り返し行う

ロット完了作業

今月生産が完了したものを生産管理システムで処理していく作業です。月に100件以上発生し、数十種類の生産物があるため、種類分処理が発生します。

  • (1)基幹システムに品番を入力し、生産データを表示させる
  • (2)「ロット完了」のタブを選択し保存
  • 生産した種類分1~2まで繰り返し行う

シリーズ・シーズン完了作業

シリーズ・シーズンごとに販売終了した際、基幹システムの情報を更新していく作業です。シリーズ・シーズンごとの製品は限定なので、生産の際に生地が余ってしまうと廃棄処分する必要があります。

  • (1)基幹システムに品番を入力し、資材データを表示させる
  • (2)「廃棄」というステータスに更新し保存
  • 資材数分1~2まで繰り返し行う

大量にあまった資材は他の商品に利用し、SDGsへの取り組みを行い、持続可能な生産消費形態を確保しています。

自動化している3つの作業は今まで人手で行っており、丸1日(約8時間)かかっていました。しかし自動化によって人の手作業はゼロになったうえ、RPAロボットの作業時間は1時間で完了できています。また、人手で行っているとどうしても入力漏れなどのヒューマンエラーが起きてしまうのですが、RPA化したことで入力漏れの防止が実現しています。

―社内でRPAを展開していくために工夫していることはありますか?

他部署で発出する問題に対してRPAが効果的であることを紹介しています。ただ、単純にRPAを紹介するだけでは、RPAを詳しく知らない人にとってはイメージが湧きにくいかなと思いますので、今どういうことをやっていて、どういうことを改善しなきゃいけないのか、それにはRPAが適していますよと段階的にイメージできるように説明できるよう、それぞれの業務の棚卸をしっかりやることが必要だと思っています。

今後はRoboTANGOの活用を広め色々な部署で基幹システム業務を自動化したい

―今後、「RoboTANGO」をどのように活用していこうとお考えですか?

現在、RoboTANGOを使ってやっている内容だけでも十分効率化は図れています。ただ、まだまだ有効活用しているとは言い切れません。実際、月2~3日しかRoboTANGOを稼働させていないという現状がありますので、最低でも1週間から2週間ぐらいは稼働させたいです。そのためには他部署への展開っていうのはこれから必要になるかなと思ってますので、そこに力を入れていきたいと思っています。具体的には色々な部署で基幹システムを使っていますので、まずはその業務を自動化していきたいです。

好奇心を持って解決策を常に模索することが大事

―現在、RPAの導入を検討している企業にメッセージをお願いします。

RPAに限らず、困った時にどういう解決策があるのか幅広く興味を持ったり、好奇心を持ったりして取り組まれるのがいいのかなと思います。その中でも個人的に、RPAはすごく有益な解決策の1つになるものだと感じています。

―ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
会社名

イーゲート株式会社
https://www.e-gate.global/

事業内容

下着の製造販売、医療用製品の製造

従業員規模

81名

導入サービス

RPAツール「RoboTANGO」

利用部門

総務チーム

RPA導入経験

無

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