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RPA導入から5ヶ月で150時間の工数削減。責任者の残業が減りコスト管理への意識向上も実現
- BtoB
砂川様、福田様
NTTの販売代理店として、国内に5拠点、500名体制のコールセンターを運営しておられる株式会社マックスサポートの砂川様、福田様にRPA導入前の課題、RPA活用法や成果・効果についてお話を伺いました。
課題
- コンタクトセンターの代理業務で問い合わせに対する処理や報告書作成をすべて手作業で行っていたため、手間がかかるうえにミスも起こりやすい環境だった
- オペレーターの処理内容を責任者がダブルチェックしていたため、残業時間の増加も大きな課題だった
効果
- 導入してすぐに100時間の工数削減を実現し、さらに導入5ヶ月で150時間の工数削減を達成
- 記入ミスや漏れなどのヒューマンエラー削減に成功
- ヒューマンエラーが大幅に削減されたことでダブルチェックがなくなり残業時間の削減につながった
報告業務が手作業で、非効率でヒューマンエラーも起きやすかった
コンタクトセンターの代行業務や店舗向けに情報セキュリティのご提案をする事業、コールシステムアセット事業のほか、アウトバウンドのコンタクトセンター事業で使われている電話システムの提供なども行っています。
RPA導入の経緯については、コンタクトセンターの代行業でお客様からのお問い合わせ対応やクライアント様への報告業務のほとんどが手作業のため、非効率なうえにヒューマンエラーも起きやすい状態でした。
特にお問い合わせ対応については、オペレーター1人につき、毎日150~200件近くとかなりの量を抱えている状態だったのです。さらに、オペレーターが帰宅後にお問い合わせの処理内容を責任者が残業してダブルチェックしていたため、残業時間の増加も大きな課題となっていて、この解決策としてRPA導入の検討を開始しました。
RPAの存在自体は以前から知っていました。ただ、最初は当社の規模か、それよりも規模の小さい企業には向いていないのではないか、導入コストに対するコストパフォーマンスが良くないのではないかといった不安があったため、なかなか導入には踏み出せない状態でした。
しかし、そうしたなかで取引先に紹介されたRoboTANGOは、コストパフォーマンスが良いうえにすぐにトライアルに入れるということで本格的に導入検討を開始しました。そして、検討を始めてから1~2週間でトライアルに着手し、シナリオ作成を進めていくなかでこれであれば自社の課題解決につながるということで1ヶ月後には導入を決め、現在に至ります。
簡単な操作性と知識がなくてもRPAが作成できることが導入の決め手
- パソコンに詳しくない担当者でもRPAの作成ができたこと
- コストパフォーマンスが良かったこと
- 1ライセンスで複数台インストールして実行できるフローティングライセンスだったこと
導入の決め手となった最大のポイントは、RPAに詳しくない人でもトライアル中にRPAロボットのシナリオ作成が容易にできたことです。弊社でトライアルに取り組んだメンバーは4人いましたが、その全員がRPAの知識はほとんどないうえに、パソコンにも強いわけではないメンバーだったのですが、手探り状態で触っていきながらでもある程度の処理ができたのが一番大きいのかなと思っています。
それ以外では、コストパフォーマンスが良かったこと。そしてトライアルからフル機能版のライセンス形態であったこともポイントでした。1ライセンスで5台までインストールして実行できるうえ、管理者権限、実行者権限を関係なく使えるので、試したいことを色々とできたのは大きかったです。
これまでに使ったことのないツールを導入する際は、上層部の理解を得るのが難しいといったケースもありますが、RoboTANGO導入に際しては、導入コストが高くなかったため、稟議に上げることもなくスムーズに進みました。
トライアルを含め作成したシナリオは21個です。ロボットのシナリオ作成は主にコンタクトセンター業務で試しましたが、とにかく手作業が多い業務でしたので、自動化したい業務はたくさんあり、トライアル開始後からすぐにいくつかの作業でロボット作成を行いました。
シナリオ作成にかかる時間も初めから短くて2時間、長くても1日かからずに完成させられています。とにかくシナリオ作成が容易にできるため、作成で苦労したことはありませんでした。
問い合わせ処理や定期的な報告データのとりまとめにRPAを活用
コンタクトセンター業務でお客様からの問い合わせ対応が主です。1日1人当たり150~200件の問い合わせがあるので、その処理ですね。また、日次、週次、月次での報告データの取りまとめにもRoboTANGOを利用しています。
RoboTANGO導入初月から工数削減を実現
トライアルを経て、導入初月から工数削減を実現し、すぐに月100時間の工数削減。5ヶ月後には150時間の工数削減を実現しています。
また、これまで手作業で行っていた業務の多くが自動化されたため、ヒューマンエラーが大幅に低減しました。さらにオペレーターが帰宅した後に責任者が確認するダブルチェックがなくなり、全体の残業時間も減ったのもRoboTANGO導入の大きな成果です。
RoboTANGOを導入してから工数削減効果を明確に可視化させることに意識が向くようになりました。
コンタクトセンター業務で、RPAを活用した成果を上層部に数値として報告しなくてはなりません。具体的には5件の受電に対しての事務処理を、今まで「1日5人かけてやっていたものが2人まで減りました」という形で数値化する必要があるため、コスト管理に対する責任者の意識、動き方が変わりました。これはRPAの活用による大きな効果だと思います。
創出できた時間で問い合わせの受電数とクオリティ双方の向上を実現
平均して20~30ステップのものが1つのロボットとしてできています。1つの業務に1つのロボットという感じではなく、業務のなかでも手作業では時間がかかる部分や繰り返し作業などに一合わせて細かいロボがたくさん動いているイメージです。
コンタクトセンターはあくまでも受電センターで、受電の数とクオリティの双方が求められます。そのため、人がやる必要のない部分は細かいロボをたくさん動かすことで自動化し、空いた時間で問い合わせに対し集中できる環境をつくり、丁寧かつ迅速な対応をすることで数とクオリティ双方の向上を目指しています。
RoboTANGO有効活用のポイントは優先順位の明確化
21個作成したロボットはすべて5台のパソコンで稼働させています。最初は50人規模で行う業務を5台で稼働させるだけでは十分な効果を出すのは難しいかとも思いましたが、現状では問題なく動いています。ポイントはそれぞれのロボットを動かすタイミングだと思っていて、タイミングが被らないようにするためのスケジューリングはかなり意識しています。
スケジューリングのポイントは優先順位の明確化です。作成したシナリオの重要度はどれも同じではありません。ミスが許されない業務や取引先に関わる業務を優先的に行い、それ以外は空いた時間で割り振るといった形で重要度によって優先順位をつけ、ロボットを動かすタイミングが被らないようスケジューリングしています。
21個のロボットを突き詰め成功事例を積み上げ、販売活動につなげたい
新たにシナリオを増やすのではなく、まずは現在稼働している21個のシナリオを突き詰め、さらに工数削減を行っていきたいと考えています。
今後は自社でRPAを活用するだけではなく、販売店としての活動も活発に行っていきたいと思っているので、工数削減の成功事例を今以上に積上げ、実績を持ったうえでRPA販売活動を行っていきたいです。