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RPA導入で、経理業務の外注費と作業工数を削減し、業務の属人化防止も実現!更にRoboTANGOの販売パートナーとしてスタート
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コーポレート本部 佐々木様(写真左)、DX・地方共創事業部長 田中様(写真右)
金融機関をはじめ公共機関に向けたIT関連コンサルティングをメイン事業として展開するサインポスト株式会社。今回は、DX・地方共創事業部長の田中様と、コーポレート本部の佐々木様に、RPA導入前の課題、導入後の活用方法やその成果・効果についてお話を伺いました。
課題
- 異動・退職に伴う経理チームの体制変更による影響を最小化したかった
- 業務の属人化を防止し、誰でも業務を遂行できる仕組みをつくりたかった
- お客様自身がスムーズに使いこなせるRPAツールを探していた
効果
- アウトソーシングしていた業務の内製化を実現。コスト削減と作業時間を大幅に削減
- 経験の浅い社員でも対応可能となり、属人化の解消につながった
経理部門の体制変更への対応と属人化の防止、お客様が使いやすいRPAツールの選定が課題だった

佐々木様:当社では、「コンサルティング事業」「イノベーション事業」「DX・地方共創事業」の3つの事業を展開しています。
現在、コンサルティング事業をメインに展開しており、銀行やカード会社といった金融機関のIT部門に当社のコンサルタントが常駐し、お客様と伴走しながら基幹システムの構築や更改、プロジェクトマネジメントの支援、IT部門のプロジェクト推進支援を行っています。また、金融機関以外にも公共機関のデジタル化支援にも取り組んでおります。
イノベーション事業では、「リテール課題解決カンパニー」として、リテール企業向けに生産性を高める製品や技術の開発を行っています。
また、DX・地方共創事業では、地方企業のDX推進を支援しています。企業様のDX推進のきっかけ作りから完遂まで伴走し、最終に地域経済の活性化を目指す取り組みです。
私自身はコーポレート本部に所属し、現在RPAの運用や作成を含め、DX推進や業務効率化の取り組みを担当しています。また、同席している田中は、DX・地方共創事業部の部長として、RoboTANGOの販売パートナーとして活動しています。
佐々木様:コーポレート本部では、経理チームの異動や退職による体制変更の影響の最小化が課題でした。
昨年、当社の経理を長年支えてくれていた社員が退職することになり、その対応が急務となったんです。長く勤めている方がいると、その人の経験や知識に頼る部分がどうしても多くなってしまい、業務が属人化している部分があることに改めて気づかされました。
さらに、異動で新たなメンバーが加わりました。その中で、どう体制を整えて業務を安定させ、チームを構築していくか、そこも大きな課題でした。
上場企業として、経理業務を滞りなく進めるためには、誰でも業務を遂行できる仕組みづくりが必要でした。そのため、属人化を防止し、効率化を図る方法としてRPAや自動化の検討を開始しました。
田中様:当初、DX・地方共創事業部門が地方企業のDX推進を支援していく中で、「手作業をなくす」「SaaSをつなぐ」「ビジネスプロセスを管理する」という3つの観点から、どんなツールや手段がお客様の課題を解決できそうか調べていました。その中で、品質管理部門の部長から「こういうものがあるよ」とRPAを紹介されたんです。
ただ、いろいろなRPAツールを見てみると、操作が難しくて誰でも簡単に使えるわけではない、という印象がありました。有名なRPAツールを導入しても、お客様が実際に使いこなせなければ、課題解決にはつながらないと感じていました。そこで、もっと簡単に使えるRPAはないかと探していたときに出会ったのがRoboTANGOでした。スターティアレイズの営業担当の方に話を聞き、操作のしやすさやサポート体制を確認する中で、導入を前向きに検討することになりました。
RPA導入の決め手は、ITリテラシーやシステム開発経験がなくても簡単にRPAロボットが作れることと、価格面、親身なサポート体制

田中様:RoboTANGOの導入を決めた理由としては以下の4つです。
RPAの使いやすさ
価格面
サポートの手厚さ
スターティアレイズの考え方
RPAはRoboTANGOを含めて4社を比較しました。私の部門の社員が企業支援の中で他社のRPAツールを触る機会があったのですが、その際に「ちょっと難しいですね」と言われました。確かにITリテラシーが求められるツールが多く、お客様には使いこなすのが難しいと感じました。
料金体系も確認しましたが、やはり使いやすさが最も重要だと思っていました。地域企業のお客様が実際に使いこなせなければ、持続的な課題解決につながりませんので、「難しいのは違うな」と思い、4社の中から価格と使いやすさのバランスが最も良かったRoboTANGOを選びました。ITリテラシー、システム開発経験が無くとも、マウス操作だけで基本的なロボットが作れるツールであると感じた点と、「スターティアレイズさまのお客様の声をもとに、よりお客様が利用し易いRPAツールを自社で作ってしまおう」という考え方が弊社の「お客さまの一員として」と同じ考え方であったことが一番の決め手でしたね。
また、RoboTANGOを選んだ理由として手厚いヘルプデスクの対応もあります。他社の対応に比べ、スターティアレイズさんはRoboTANGOのサンプルロボを実際に作成して提案してくれたり、ヘルプセンターには動画や多くのコンテンツが揃っていたりと、サポート体制がお客さまに寄り添ったものだと感じました。
当初はお客様向けの提案ツールとして考えていましたが、社内で共有したところ、「自分たちでも使いたい」という声がコーポレート本部側から上がり、導入が決まりました。
佐々木様:契約後、コーポレート本部での活用方法を検討している中で、私がRPAの運用を担当することになりました。RoboTANGOはノーコード・ローコードで操作できるツールであるものの、導入時には「本当に自分たちでも使えるのか」と不安を持つメンバーもいました。そうした中で、抵抗感が一番少なかった私が中心となり、少しずつ運用を進めていきました。
RPA導入で経理業務を内製化し、外注費削減と作業時間を大幅短縮

佐々木様:コーポレート本部では経理業務でRPAを活用していますが、最も効果を感じたのが帳票の突き合わせ作業の自動化です。具体的には、3つのExcelファイルを比較し、主となる売上リストに対して請求書が発行済みか未発行かを確認する作業を行っています。
以前はこの業務をアウトソーシングしており、社内の担当者がシステムから帳票データを抽出して外部業者に送付し、業者がデータ加工後、結果を受け取るという流れで進めていました。しかし、RPAの導入により、この業務を内製化することができました。
内製化後、突き合わせ作業自体は私が作成したPythonのプログラムで処理させていますが、それだけでは購買管理システム「ZAC」からの帳票ダウンロードや、Pythonプログラムの起動が手作業のままになってしまい、十分に作業を効率化することができませんでした。そこでRoboTANGOを活用し、帳票の抽出から処理までの一連の流れを自動化しました。
RoboTANGOは指揮命令を出すオペレーターとして機能しています。「ZAC」から必要な帳票をRoboTANGOが条件に従って抽出・ダウンロードし、その後、Pythonプログラムを起動。処理が完了するとRoboTANGOが次のステップを実行するというところまで、一連の流れを全て自動化しました。
「ZAC」にかかわる業務では、主にRoboTANGOのエレメント機能を活用していますが、エレメント機能の追加により、Web操作に関わる作業がスムーズになり、RPAロボット作成の手間が大幅に軽減されました。特にZACのようなWebシステムでは、動作の安定性が向上したと感じています。この機能は非常にありがたいバージョンアップでした。
結果、手動で作業を行うと1回の作業に約1時間を要するところ、自動化したことでわずか5分で完了し、作業時間を大幅に短縮することができました。また、業務の内製化により外注費を削減できた点も大きく、RPAの効果を強く実感しています。
また、当初課題としてあがっていた業務の属人化についても、この突き合わせ作業は昨年末に異動してきた経験の浅い社員でも対応可能となり、属人化の解消に寄与していると感じています。
RPAはちょっとした手間や面倒な作業を自動化するサポート役としても便利
佐々木様:他にも、私の業務ではRoboTANGOをちょっとした作業を行う「サポート役」として重用しています。始業後に必ず行うメール確認や、グループウェアでの予定確認、各ソフトの立ち上げやログインといった、細かな手間のかかる作業を自動化しました。現在では、パソコンを立ち上げてコーヒーを飲んでいる間にこれらの作業がすべて完了しており、スムーズに業務を開始できるようになっています。
お客様が主体的に成長できる体制を目指し、その実現の一助としてRoboTANGOを活用していきたい
田中様:当社では、経営業務やITの課題に対して、お客様のニーズに寄り添い、共に解決策を考え、実現することを目指しています。その中で、RPAについても「これなら使えそう」とお客様に感じていただけるツールを提供したいという想いから、RoboTANGOを選びました。
地域の企業では、コピー&ペーストを手作業で行う業務や、紙の伝票を見ながらExcelに手入力する業務が多く見られます。そうした現場で、「その作業は自動化できますよ」「このRPAなら自分たちで扱えそうではありませんか?」といった提案を通じて、「じゃあ試してみよう」と前向きに取り組んでいただけるよう努めています。そして最終的には、「とても使いやすくて良いですね」という声をいただくことを目指しています。
私の考えとしては、コンサル会社がいなくても自分たちでDXを進められるお客様を増やしていきたいと思っています。我々がずっとお客様のそばに居続けると、コストがかかり続け、また、DXは進むもののお客様自身のペースで進めることが難しくなってしまいます。コンサルティング会社の多くはノウハウを保有した人材提供を主軸にしていますが、私はそのモデルを超えて、お客様自身が主体的に進められる人材育成と仕組みづくりを目指しています。
お客様自身が「これがあれば、自分たちでできる」と実感し、デジタイゼーション(業務のデジタル化)を自ら進められるような世界をつくりたいと考えています。さらに、デジタライゼーション(業務プロセスの再構築)に進む際も、当社や様々なサービスを組み合わせた形でお客様が主体的に取り組めるよう支援していきたいです。最初は我々が伴走しますが、最終的には「もう自分たちで進められる」と自信を持っていただける状態を目指しています。
お客様が自ら効率化の一歩を踏み出すためのツールとしてRoboTANGOを活用していきたい

田中様:日本全体のDXを加速させるためには、企業がコンサル会社やプロダクト・ソリューション提供会社の支援に頼るだけでなく、自分たちでどんどん進められる体制が重要だと感じています。我々のような存在は、あくまでサポート役でいずれ卒業する存在であるべきと思います。そのため、人材育成面の支援も念頭に、コンサル業界としてさらに貢献できる方法を模索していく必要があると考えています。
RPAの導入は、人材育成やお客様自身の成長を支援するための足掛かりとして大きな役割を果たしていると考えています。RoboTANGOは、お客様が自ら効率化の一歩を踏み出すための頼れるツールだと思っています。
RPAを突破口に、更なる自動化の推進を目指す
佐々木様:個人的な取り組みではありますが、コーポレート本部内でRPAやプログラムを活用した効率化事例を共有しています。たとえば、録画した動画をSlackで共有し、「こんなことができるよ」と実例を見せることで、業務効率化や自動化への関心を高めるきっかけになればと考えています。
また、「面倒だな」と感じる直感を大事にしています。機械は反復的な作業を得意としますが、それは人間にとって「やりたくない」「面倒だ」と感じる部分でもあります。こうした直感や感覚をヒントに、「この作業は自動化できるかもしれない」と考えることが、新たなアイデアにつながることが多いです。
最後に、常に自動化の可能性を探る姿勢も大切だと思っています。他のメンバーとの会話の中で、「作業が大変そう」と思ったり、相手の表情が曇ったりした場合、もう少し話を深掘りするようにしています。その作業は重要でありながらも型が決まっていて、RPAや他のツールで自動化できる可能性が高いことも多いです。こうしたコミュニケーションを通じて、日常的に自動化のヒントを探るよう心掛けています。
佐々木様:まだ私以外のメンバーが直接RPAを操作する機会はありませんが、「作業を自分たちでやらなくても、自動化できるんだ」という意識が広がり、社内の機運が高まってきたと感じています。これを突破口に、さらなる自動化を進め、「面倒な作業はすべてRPAやAIに任せよう」という方向性を打ち出しやすくなっていると考えています。
経理業務で成功事例を得られたことも大きな後押しとなり、今後はさらに別の業務への活用を進めていきたいと考えています。現在は経理業務が中心ですが、人事労務業務への展開も視野に入れており、さらなる活用範囲の拡大を目指しています。
また、生成AIツールとRPAを連携させることで、RPA単体では対応が難しい業務の自動化も実現できると考えています。さらに、iPaaSの活用を組み合わせることで、自動化の適用範囲を一層広げ、業務効率化をさらに推進していきたいと考えています。
手厚いサポートで安心!RPAで単調な作業を効率化し、人手不足の解消へ
佐々木様:仕事や作業をしていて「眠たくなるような単調な作業」があれば、それはRoboTANGOに任せたほうがいいと思います。私自身もそういった観点で活用しています。あと、RoboTANGOは操作も簡単で組みやすいツールですし、サポート体制が非常に手厚いと思います。実は午前中にも問い合わせをしたのですが、1時間たらずで返答をいただけました。裏の仕組みについても丁寧に説明していただけて本当に心強いので、怖がらずに使ってもらえればと思います。
田中様:RoboTANGOのヘルプデスクはもちろんですが、パートナーの営業担当からのサポートも非常に手厚いです。勉強会のような形で具体的に指導してもらえるので、「RPAってそもそも何だろう?」という段階から安心して相談できます。スターティアレイズに問い合わせれば、実際にどのようなツールなのかを見せてもらうこともできますし、もし「現場でユーザーとして利用している当社の方が話を聞きやすそう」ということであれば、私たちにお声がけいただいても構いません(笑)。
先ほど佐々木も言っておりましたが、眠くなるような作業や、同じことを繰り返す定型的な業務がある場合は、RPAを使うことで負担を軽減できると思います。経営者の皆様は人手不足に頭を悩ませているケースが多いと思いますが、まずはRPAを活用して業務を効率化し、従業員の方々がより価値を生む仕事にシフトできる環境を整えるのが重要だと感じています。その第一歩として、RPAで空き時間を作るところから始めるのが良いのではないでしょうか。人手不足の解決策としても、RPAは非常に有効だと感じています。
サインポスト株式会社
https://signpost.co.jp/
コンサルティング事業、DX・地方共創事業、イノベーション事業
183人 (2024年12月時点)
RPA「RoboTANGO」
コーポレート本部
無
