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RPA導入で「社労士業務システム」のデータ登録や公文書取得を自動化し、大幅に業務を効率化。作業時間の短縮と人的ミスの防止も実現

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  • 社労士業務システム
  • 公文書
エスタイム社会保険労務士法人のRPA導入事例

エスタイム社会保険労務士法人 代表 名島様(写真左)、﨡原様(写真右)

人事・労務管理の相談業務や、就業規則等諸規程の整備、労働保険・社会保険手続き、給与計算など幅広い分野の業務を取り扱うエスタイム社会保険労務士法人の代表 名島様と﨡原様にRPA導入前の課題をはじめ、活用方法やRPA導入後の成果・効果についてお話を伺いました。

課題

  • 日々発生する定型業務を手作業に頼っており、自動化による作業の効率化が必要だった
  • 手入力による人的ミスとそれに伴うチェックや修正作業の工数や負担
  • 公文書の手動管理による効率低下

効果

  • 個人マスター情報の登録や公文書管理などの作業時間の大幅削減と効率化
  • 人的ミスの削減とチェック精度の向上
  • タイトなスケジュールと正確性が求められる給与データ作成の精神的負担を解消

手入力によるミスやその後のチェック・修正作業を含む定型業務の効率化が喫緊の課題だった

―御社の事業内容を教えていただけますでしょうか。
エスタイム社会保険労務士法人様WEBサイト

当法人は東京都新宿区高田馬場に所在する社会保険労務士事務所です。
労働関係法令に基づく人事・労務管理の相談業務や、就業規則等諸規程の整備、労働保険・社会保険手続き、給与計算、 介護職員の処遇改善に係る加算及び取得支援など多くの分野の業務を取り扱っております。
人を大切にする企業づくりを支援し、働く方や企業の皆様に安心と信頼を提供することを基本方針としています。

―RPA導入を検討した理由を教えていただけますでしょうか。

名島様:社労士事務所では、日々さまざまな業務やご依頼が次々と発生し、業務自動化を進めたくてもなかなか着手しづらい状況にあることが多いと感じています。当法人も同じ状況でしたが、その中で一度立ち止まり、どの業務が自動化に適しているかを検討することにしました。

業務課題として特に大きく挙げられたのが、「顧問先から送付される新入社員の個人情報のマスター登録 」「公文書の取得」「給与データ取込用ファイルの作成」の3つでした。
特に個人情報のマスター登録 や給与データに関しては手入力で行っていた部分が多く 、ヒューマンエラーが発生しやすい上に、ミスが発生するとその後のチェックや修正に多くの時間がかかっていました。
また、公文書取得についてはヒューマンエラーこそ少なかったものの、ダウンロード後の管理のためにする作業の手間と工数が大きな負担となっており、業務効率化が必要だと考えていました。

もともとRPAには以前から興味を持っており、社労士業界でもRPAやAIを活用したDX推進が課題とされている中、当法人でも業務自動化を進めるべきだと判断し、RPA導入の検討に踏み切りました。

RPA導入の決め手は、丁寧で親身な操作レクチャーや充実したサポート体制

―「RoboTANGO」の導入を決めたポイントは何ですか?

RoboTANGOの導入を決めた大きな理由は次の3つです。

  • icon image導入時の丁寧な説明や導入レクチャー
  • icon imageセキュアSAMBAとの互換性
  • icon image充実したサポート

名島様:RPAツールを比較検討する中で、インターネットで3~4社ほど調べましたが、実際に営業の方とお話したのはスターティアレイズさんともう1社だけでした。その中でもスターティアレイズさんは当法人が使っているシステムを実際に確認してくださり、「こういうことをやりたい」とお伝えした際には、すべて「できますよ」と具体的に答えていただきました。こちらが「こうしたいな」と考えていたことがちゃんとロボット化できると分かり、それならお願いしようと思いました。
当法人では、もともとスターティアレイズさんの関連会社が提供するクラウドストレージ「セキュアSAMBA」を利用しており、そこも選んだ理由です。

また、営業担当の方が技術的な部分にも対応してくださり、すごく親身に寄り添ってくださいました。丁寧なサポートのおかげで、初めての私でもイメージがつきやすく、操作方法も理解が深まりました。結果、操作レクチャーのときにRPA作成のサポートを受けながら、実現したかった業務のロボットを無事に作成することができたのも導入の大きなポイントでした。

もともと「RPAって何ができるの?」という基本的なところから営業担当さんに確認しながら進めました。RPAを導入すれば何でもできると思いがちですが、実際にはできることとできないことがありますので、営業担当さんと一緒に業務の洗い出しを行い、やりたいこととやれることを取捨選択しながら進められたのはとても助かりました。

「社労士業務システム」へのデータ登録や公文書リネーム、給与計算業務を自動化し、作業時間と人的ミスの削減を実現

―どのような業務に「RoboTANGO」を利用されていますか?

現在、入社時の個人情報のマスター登録 や公文書取得、給与データ取込用ファイル作成などの業務をRPAで自動化させています。

1.顧問先から送付される新入社員の個人マスター情報の登録作業の自動化

名島様:特に入退社の多い顧問先を対象に、新入社員が入社した際の個人マスター情報の登録を自動化しました。人事担当の方から、顧問先が利用する人事管理システム経由で申請が届くため、そのデータをCSV形式で出力し、当法人の「社労士業務システム」に取り込む作業をロボットが自動で行っています。
その結果、当法人側では手放しで登録まで完了できるようになりました。

1カ月平均で30名~40名ほどの新入社員が入社する中、1名あたりの登録と確認作業には、これまで平均20分ほどかかっており、月間約13時間の作業時間が発生していましたが、RPA導入後は1名あたり10分程度で対応可能になり、月間約6.5時間の作業時間が削減できています。

以前は、先方からいただいたデータを手入力でシステムに登録していたため、入力ミスが発生するリスクがあり、ダブルチェックやトリプルチェックに多くの時間がかかっていました。RoboTANGO導入後は、ロボットが正確にデータを取り込むことで、ヒューマンエラーがなくなるため、チェック作業も入力過程でのチェックが不要となり結果のチェックだけでよくなり、作業の負担が軽減されました。また、精度も向上したと感じています。

先方からも、「人の手を極力入れずに、CSVで提出したデータをそのまま取り込んでほしい」というご要望があり、手入力によるミスを防ぐためにも、今回の自動化が実現できたことは非常に良かったと思っています。

2.公文書取得と保存の自動化

名島様:当法人では、今までe-Govから発行される公文書のダウンロードやリネーム作業に多くの時間と手間がかかっていました。かつては役所に紙で提出していた手続きも現在は電子申請が主流になり、手続き自体は簡単になったものの、発行された公文書の管理は手動で行っており、負担が残っていました。

具体的には、雇用保険の取得手続きで1カ月30~40名ほど対応しており、e-Govから発行された公文書データは当法人が利用している「社労士業務システム」に自動で届く仕様になっていますが、その後の公文書データのリネームや顧問先との共有フォルダへの保存はすべて手作業でした。さらに、ファイル名は数字の羅列となっており、誰のどの手続きかがすぐには分かりません。これを一つひとつ開いて確認し、リネームする作業が意外と大変でした。

そこで、RoboTANGOを活用してこの一連の作業を自動化しました。「社労士業務システム」に届いた公文書をRPAロボットが自動でダウンロードし、ファイル名を「社名・手続き名・社員名」にリネームした後、セキュアSAMBAの特定のフォルダに自動で保存するフローを構築しています。
電子申請の特性上、審査完了のタイミングが一定でないため、人が手動で確認するのは非効率でしたが、RPAロボットによる自動化で効率的に処理できるようになりました。

リネーム作業自体は1件あたり数分程度ではありましたが、RPA導入によりその手間がゼロになり月間3時間ほどの作業時間が削減できただけでなく、精神的な負担も軽減されました。また、e-Govから公文書だけを選別してダウンロードし、一括でリネームと保存まで行うため、そのまま顧問先と共有できる状態で管理できるようになりました。RPAによって煩雑な手順が自動化されたことで、業務全体が大きく効率化されました。

3.給与データ取込用ファイルの自動作成

名島様:給与データ取込用ファイルの作成は、事務所スタッフである 﨡原がRPAロボットを作成してくれたおかげで自動化できました。お客様ごとに提供されるデータの形式が異なるため、そのままではシステムに取り込めないケースが多く、当法人側で個別に対応しながら取込用のCSVを作成する必要がありました。そこで、各シートに分かれた勤怠や交通費などのデータを集め、システムに適した形式に変換するロボットを構築しました。
ロボットの作成は﨡原が入社後1~2カ月目で作成してくれたのですが、短期間で効率の良いロボットが構築できたのは、RoboTANGOの使いやすさや充実したサポートのおかげかなと思います。

﨡原様:ロボットを作成する際、ヘルプセンターに何度か問い合わせしましたが、丁寧に対応してくださったのでスムーズに進められました。ヘルプセンターの画像や動画も非常に見やすく、手順も分かりやすかったため、ロボットを簡単に作成しやすい印象でした。

名島様:作成したロボットはその後も改良を重ね、今では効率よく動作するようになっています。これまで1カ月に60名分の勤怠情報や交通費をすべて手入力しており、作業には3~4時間かかっていました。特に、時給制の方については働いた時間や出勤日数に基づき、個別に入力する必要がありましたが、入力ミスが発生するとその後のチェックと修正に時間がかかり、さらに作業が長引いてしまうこともありました。

給与計算期間は限られた営業日の中で行うため、3~4時間の作業が削減された効果は大きいです。現在はRPAにより数分で取込用ファイルが作成されるため、作業の効率が格段に向上し、正確性も大幅に改善しました。
お客様からいただいたExcelデータは、ロボットが自動でシステム用に項目をマッピングし、インポート可能な状態に整えていますので、人が最終確認を行い、そのままインポートするだけで完了しています。
RPAの導入によって正確性が向上したことで、精神的な負担も軽減され、本当に助かっています。

―RoboTANGOの使い心地や効果について教えて下さい。

﨡原様:RPAロボットの作成は、一度覚えると他の業務にもどんどん応用できるので、カスタマイズしながら幅広く活用していけるなと感じています。RoboTANGOはとても分かりやすく、ユーザーの視点で設計された使いやすいシステムだと思います。

名島様:単純に頑張ってくれているので、ロボットくんという感じで愛着が湧いています(笑)。動いている姿を見ると「可愛いな」と感じますし、実際に多くの恩恵を受けていますので大変助かっています。
うちのメンバーは﨡原以外ほとんどシステムに詳しくないのですが、みんな「RPAロボットが地道に頑張ってくれている 」と思っていると思います(笑)。

今後は社会保険手続きの自動化と夜間稼働で、業務効率をより向上させていきたい

―社内でRPAを展開していくために工夫していることについて教えて下さい。

名島様:給与計算など、担当する企業ごとに個別でやり方が確立されている部分があり、まずはその業務の洗い出しを行うことです。

例えば今回、﨡原が給与データ取込用ファイルのRPAロボットを作成してくれたことで、「こういった業務も自動化できるんだ」という認識が社内に浸透したと感じています。
自分の業務を洗い出して﨡原に相談するという流れができてきており、他の担当者からも給与計算に関する自動化のリクエストをもらっています。現在は、担当者から作業の流れをヒアリングし、共有してもらいながら、ロボット作成に取り組んでいます。

実際にロボットを動かして「こんなことができるんだ」と実感してもらえた部分も大きいので、今後もどんどんリクエストを募り、業務の自動化を進めていきたいと考えています。

―今後、「RoboTANGO」をどのように活用していこうとお考えですか?

名島様:RPAを動かしている間はPCが占領されてしまうため、今後は夜間にロボットを稼働させたいと考えています。 入社時の個人マスター情報の登録については、すでに夜間に業務が完了した際にメールで通知されるように設計まで済んでおり、今後は夜間にデータを取り込んだ後、その内容をメールで通知して朝に確認するという流れを整えていきたいです。公文書の取得についても同様に、夜間に動かせるようにしていければと考えています。

また、現在は雇用保険の取得に関する公文書データだけを対象にしていますが、今後は社会保険の手続きにも応用していきたいと思っています。とてもクリックの多い作業なので、ロボットで効率的に自動化していければと期待しています。

RPAはスタートアップの社労士事務所にこそおすすめ

―現在、RPAの導入を検討している企業にメッセージをお願いします。

名島様:特にスタートアップの社労士さんは、一人で多くの業務をこなしていることが多く、手入力のような細かな作業が重なると、どうしても負担が大きくなってしまうと思います。
例えば、給与計算は絶対に間違えられない重要な業務ですし、スケジュールもタイトで締め切りも厳しいです。こうした状況でいっぱいいっぱいになる前に、RPAをうまく活用して正確性や作業効率を上げていくことで、大きな効果が期待できると感じています。
皆さんお忙しいとは思いますが、一度手を止めてご自身の業務を洗い出し、活用のための一歩を踏み出してみてください。RPAを取り入れることで、きっと大きなメリットを実感できると思いますので、ぜひ導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

―ご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
会社名

エスタイム社会保険労務士法人
https://stime-sr.jp/

事業内容

社会保険労務士事務所

従業員規模

11名(2025年1月現在)

導入サービス

RPA「RoboTANGO」

RPA導入経験

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