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アウトソースの業務にRPA&AI-OCRツールを併用し、1,000時間分の作業短縮に成功!
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スターティアウィル株式会社の従業員の皆様
スターティアホールディングスグループのデータ入力業務などの業務請負を行うスターティアウィル株式会社 代表取締役 西田様、笹野 様、齊藤様にRPA導入前の課題、RPA活用法や成果・効果についてお話を伺いました。
課題
- 手作業でのデータ入力、データ確認に膨大な時間が必要だった
- VBAを活用していたが専門知識が必要で敷居が高かった
効果
- AI-OCRツールの活用で紙書類の電子化作業時間が80%短縮
- 勤怠管理業務では作業時間を半減することに成功
- 情報収集業務では1,000時間分の作業時間短縮に成功
会社全体がデジタルシフトへ移行するタイミングでRPAを導入
RPAを導入する前は、主にVBAを使っていました。しかし、VBAには専門知識が必要で敷居が高いイメージが強かったので、ある程度直感的に使えるRPAに魅力を感じたのです。トライアル期間はロボを作成せず、導入してから初めて取り組みましたが、これなら自分たちでもメンテナンスできると直感しました。RPA自体は2020年の4月から導入していますが、ちょうどスターティアグループ全体がデジタルシフトに舵を切ったタイミングだったので、上手く時流に乗れて良かったなと感じています。社内だけではなく社会全体もデジタル化にシフトしていくなかで、これからも安定した仕事を確保するためには、デジタル化をさらに進めていかなければならないと考えています。
RPAを勤怠管理で活用し1日かかっていた作業時間を半分にまで削減
最も使用頻度が高いのはクラウド勤怠管理システムで、週1回、10分程度使用しています。スターティアグループは600名以上の従業員がいるので、これまで勤怠管理がかなり大変でした。手作業で勤怠データの不備をチェックし、VBAの抽出データと照らし合わせていたのですが、今はRoboTANGOを導入してからはVBAとRoboTANGOを照合して問題がなければ完了という流れで、とても楽です。今まで丸1日かかっていた作業時間が半日未満に短縮され、ヒューマンエラーも確実に減って正確性も増しましたね。勤怠不備チェックにかけていた時間は少なくとも半分までには圧縮できていると思います。ロボ作成には数週間を要し、マニュアルや手順の考案にも苦労しましたが、作って良かったと感じています。
校正ツールとして印税の計算にも活躍
RPAは校正ツールとしても活用でき、Webの電子書籍出版サイトでは、発生した印税の計算を行っています。今までエクセルに自分の手で貼り付けていたデータは自動で反映されるようになり、二人がかりで行っていたダブルチェックも不要になりました。こちらも大幅に工数削減を達成しています。
VBAとRPAそれぞれを活用することで信頼性向上につなげる
VBAとRPAを使ってダブルチェックをすることで人の手が完全に空き、その手を使ってまた新しい業務ができると考えたからです。あと、VBAとRPAはアウトプットが一緒だとしても、フローは微妙に異なります。それぞれで自動抽出プログラムを実行し、ふたつの答えが合わされば、さらに信頼性が高まると考えました。
最初はなかなか判断が難しかったものですが、業務に使えそうと判断したロボであれば作成しています。これまでに4つか5つ、非アクティブのロボも入れたら8個ぐらい作成してきました。
障がい者雇用枠の従業員でも活用できるようにフローとマニュアルの作りこみをしっかり行うことが重要
勤怠労務管理はVBAやRPAだけに頼るのではなく、開発担当者がGoogleでスプレッドシートを作ったり、メール機能を駆使したりしながら自動化を進めています。ダブルチェックは障がい者雇用枠で採用された従業員が担当していますが、多くの人が関わるのでフローとマニュアルをしっかりと作り込んでいます。そのため「分かる人が近くにいなくて、業務がなかなか進まない」ということがほとんどないように思えます。マニュアルがあるので、開発担当者以外の従業員もRoboTANGOを使っています。
はい。複数端末に導入できても同時操作はできないので、衝突を避けるためにロボ用のパソコンを決めています。不具合が発生した場合、それを全員の経験値として共有したいというのも端末を限定している理由のひとつです。
AI-OCRツールとRPAを使った取り組み
書類のデータ化にAI-OCRとRPAを活用することで作業量を80%削減することに成功
主に使っているのは、管理部が使う書類のデータ化です。今までは手作業でエクセルにひとつずつ申込書や顧客情報変更届などのデータを入力していましたが、今はDX Suite で一括取り込みをして、書類を一枚一枚処理していくフローにしています。ファイルの名称付け作業では、DX Suite から出したリストの名前をPDFに自動反映してくれる、RPAとの架け橋になるロボットを作っています。申込書のデータ化は、多い時で月に約900件発生しますが、最終的な作業量は以前の20%ぐらいにまで落とし込めたと思います。
現物の書類からPDFデータを利用できるようになったことで紛失や破損のリスクを下げ、セキュリティ面も向上できた
あと書類の現物が手元になくても、AI-OCRツールにスキャンしたデータさえあればPDFで済むところも魅力ですね。現物の書類を触る回数が多いと、どうしても紛失や破損のリスクが上がりますが、DX Suiteだとその心配がなく、セキュリティ面でも信頼性が上がりました。デスクを散らかすことなく、物理的スペースを確保する意味でも良い事づくめです。
報告書のデータ化やWEBからの情報収集にも活用
定期的にMFPの新規設置の報告書を紙から電子化するために、AI-OCRツールとRPAの両方を使用しています。
また、各業界の情報収集をすることで、マーケティングに役立てています。これまでは記事のタイトルやURLをエクセルにまとめていたのですが、RPAで一定期間の情報をサルベージし、自動的に圧縮しています。3万件もの情報のなかから、わずか30分で会社名と記事の見出しを拾ってくれるので、すごく便利です。これで作業時間を約1,000時間短縮できたと思いますね。RPAロボットの作成自体は簡単で、半日ぐらいで完成しました。
RPAやAI-OCRツールが活用する未来で必要なこと
これまでの業務をRPAで構築するという付加価値が加わったため、当社の業務に対する信頼度が上がり、業務量も年々増えてきています。グループ会社から切り出した業務はRPAやAI-OCRを活用するシーンが多くあり、蓄積したノウハウを応用して自動化を推進させ、これまで以上に業務の正確性・生産性を追求していく予定です。今後はRPAとAI-OCRツールを使った成功事例・体験事例を社内のみならず社外にも発信して行くつもりです。