10分でわかるRPAとAIの違い!仕組みや特長を詳しく解説

近年、業務効率化のためのツールとしてさまざまなものが登場しています。その中でもよく話題になる、名前を聞くものがRPAやAIではないでしょうか。 また、ここ数年企業が経営戦略としてDX戦略やICTの導入に取り組んでいることも多く、その手段としてRPAやAIを導入するケースも見られます。新型コロナウイルスの感染拡大によって在宅勤務やリモートワークなどが普及したことで、2021年の今ではこの傾向がより強まっていることでしょう。 「RPAやAIって便利そうだけどどんなものなの?」「RPAとAIの違いは?」という方のために、今回はRPAとAIの違いや仕組み、それぞれの特徴やどんな分野で導入されているのかをご紹介します。

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目次

    RPAとAIの違いとは?特長や仕組みの紹介

    まずはRPAとAIの違いを確認しましょう。最初にそれぞれの違いや仕組み、特徴といったポイントを押さえることで、RPAとAIの違いを認識し、それぞれどんな役割を担っているのかを理解してください。

    RPAとは定型作業の自動化ソフト

    RPAはRobotic Process Automationの略で、「ロボットによる過程の自動化」を意味します。ロボットにパソコン上で行われる一連の業務(「シナリオ」と呼ばれる)を覚えさせ、実行させることによって業務を自動化する仕組みです。パソコン上で行われる作業にかかる時間を大幅に短縮し、業務効率を向上させられることから、日本企業では2010年代から大企業を中心に活用が始まっています。VBAや他のアプリケーションなどと連携性も高く、使い勝手のよいシステムです。 実際、2011年に創設された「日本創成会議」で少子高齢化と労働人口の減少が指摘され始め、これと呼応するように日本企業での導入が本格化されました。その結果として2020年には日本の法人向けRPAの市場規模は260億円に達し、2023年には400億円まで伸長すると見込まれています。 具体的な法人向けの製品名としては、UiPath社の提供する「UiPath」や「AI Computer Vision for RPA」、Automation Anywhere社の「Automation Anywhere」、富士通株式会社の「Axelute」などがあります。 また、RPAには向いている業務とそうでない業務がはっきりとしていることも特徴です。それでは、向いている業務はどんなものかというと、以下の特徴を持つ業務が挙げられます。

    • ルールが決まっている定型業務
    • 複数のアプリケーションをまたぐ作業
    • 大量のデータ処理
    • 分析
    • スクレイピング(データ収集、分析、加工など)

    これらの作業は人間が行うと膨大な時間を必要とします。また、ミスも発生しがちです。そのため、RPAを活用して自動化し、空いた時間をクリエイティブ業務やコア業務に当てることで生産性が高まるのです。

    RPAを一言でいうと、「体」といえます。命令を受け取り、作業を忠実に反復する体のようなイメージです。プログラムやパソコン上で行われる業務手順を記憶し、単純作業を自動化します。RPAを導入すれば、休まず、ミスをしない働き手を得られます。

    AIは学習型の効率化ソフト

    AIは私たちの生活に深く浸透しつつあるため、改めて「AIとは?」と問われてもよく分からない方も多いかもしれません。AIとは何か?という問いに対して明確な定義はありませんが、多くの人は「人工的に人間の知能を模倣するための概念および技術」と捉えています。 日本人工知能学会の説明によると、人工知能の研究とは2つの立場のことを意味します。1つは人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとする立場、もう1つは人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場です。そして、実際の研究のほとんどは後者の立場にたって行われているそうです。 AIの最大の特徴といえるのが「深層学習(ディープラーニング)」と呼ばれるものです。これを説明する前に、まずは「機械学習」から説明します。

    機械学習とは、大量のデータから規則性や関連性を見つけ出し、判断や予測を行う手法です。そのためには、例えば「形に注目する」というように、着目すべき特徴を人間が指定する必要があります。 これを発展させ、さらに人間の脳が行っている判断に近づけるための手法が深層学習です。この手法では、「ディープニューラルネットワーク」と呼ばれる人間の脳神経回路をモデルにした仕組みを用い、判断や予測のための特徴やポイントをAIが自ら考えて行います。

    先ほどの機械学習では、「形に注目する」と人間が指示をする必要がありました。しかし、深層学習はこの指示がなくてもAIが大量のデータを読み込んで「形に注目する」と学習するのです。オフィスワークでは大量のデータを用いて判断・分析を行う業務は数多くあります。これは従来は人間にしかできないと考えられていましたが、AIによって自動化できる時代がすでに到来しているのです。

    ただし、AIの判断制度精度を高めるには大量のデータが必要となります。また、読み込ませるデータによって学習の方向性も変わってしまいますので、利用する際には注意が必要です。 法人が利用できる代表的なAI製品としては、DataRobot社が提供する「DataRobot」、NTTドコモが手掛ける「おくだけレセプション」などがあります。 AIはを一言で表すと、特定の業務を効率化する「頭脳」といえます。

    RPAが操作の自動化を得意とする一方で、AIにはデータ分析による学習が可能です。業務効率化したい工程の情報をもとに、なにを自動化できるのかを明らかにします。 以上がRPAとAIの違いです。続いて、RPAとAIが得意とする業務はどんなものなのかをご紹介します。

    それぞれの最適な業務とは?

    RPAとAIが適している業務は明確に分かれており、それぞれ具体的にどんなものが向いているのかは判明しています。まずはRPAから見ていきましょう。

    RPAツールは反復作業に最適

    RPAが得意としているのは、定型業務の自動化することです。先ほど挙げた、以下の特徴を持つ業務を自動化することに特化しています。

    • ルールが決まっている定型業務
    • 複数のアプリケーションをまたぐ作業
    • 大量のデータ処理
    • 分析
    • スクレイピング(データ収集、分析、加工など)

    具体的にいうと、情報の取得・抽出・入力作業や、設定にそった正誤判定、問い合わせを読み込みといった作業です。これらの作業は人間が行うと膨大な時間がかかるだけでなく、ミスを生み出しやすい業務です。現在日本企業の競争力が低下していると言われている中、貴重な人員を単純作業に割くことに積極的になる風潮はもはやないでしょう。そんな風潮もあいまって、これらの作業はRPAに任せ、人員はコア業務やクリエイティブ業務に集中するという流れは今後も強まり、加速していくものと思われます。AIは分析や予測に効果的AIはデータに基づいた分析や予測が可能です。自然言語処理や画像・音声解析などで効果を発揮します。 例えば、最近問い合わせ業務に活用されているチャットボットはAIを活用した技術です。

    チャットボットとはチャット形式で問い合わせを受け付け、自動的に回答する仕組みです。これは、ユーザーから寄せられた問い合わせをAIが自動的に判断し、回答までを自動的に行う仕組みです。

    それ以外にも、画像認識や画像解析もAIの強みとする分野です。大量の画像を読み込み、状況に合致した判断を下して表示します。すでに犯罪捜査や検品の不良品判定、医療分野での病理検査など幅広い分野で利用されています。

    このように、AIはかなり高度な判断を深層学習によって習得し、実行していくことができます。数年前に「AIに仕事を奪われるのではないか」というトピックが話題になったことも記憶に新しいでしょう。実際に、このような危機を覚えているオフィスワーカーも多いのではないでしょうか。 しかし、実際にはオフィスワークの全ての業務をAIが代替することは難しく、現在の予測でもAIが代替できるのは現在ある仕事の中でも、多くて半分程度だといわれています。そして、どんなにAIが発達したとしても人間にしかできない仕事は存在します。 また、AIは人間が行う特定の業務を行うことには秀でていますが、人間は複数の業務をかけあわせたり、発想を行ったりします。これらの分野をAIが担うことは難しいと言われていますので、月並みな表現ではありますが、人間とAIは共存し、それぞれの得意分野で力を発揮するのが最善といえるのではないでしょうか。 さらにニューヨーク市立大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏が2011年に「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と語っているように、これから新しい職業や業種が誕生する可能性も大いにあります。実際、AIとは異なる分野ではありますが、YouTuberやライバーといった職業の台頭はこのサインの一つといえるでしょう。ということは、数年後にはあたなは今は存在しない全く新しい仕事をしているかもしれないのです。

    そのため、AIが発達しているからといって、オフィスワーカーが過度に悲観的になる必要はありません。 以上がRPAツールとAIツールの最適な業務です。

    しかし、近年ではRPAとAIを組み合わせたツールも登場しています。ここからは、この新しいツールと導入事例を紹介します。

    RPA×AIでより高度な処理が可能に?

    RPAとAIはそれぞれが業務を自動化・効率化できる仕組みです。この2つを連携させることでさらなる効率性の向上が期待できます。一時は「RPA vs AI」のようのこの2つの優劣を争うような風潮がありましたが、今では組み合わせてそれぞれの特長を引き出すことで、飛躍的に作業効率が高まることが見込まれています。この、RPAとAIを組み合わせることを「インテリジェントオートメーション(Intelligent Automation、IA)」と呼ぶこともあります。 それでは、このIAとは具体的にどんなものなのでしょうか。

    RPA×AIなら定型外の業務でも自動化可能?

    RPAとAIはそれぞれが業務を自動化・効率化できる仕組みです。RPAはプロセスを学習して単純業務を自動化することに向いています。AIは大量のデータを読み込み、判断基準を自ら学習することに向いています。この2つを連携させることでさらなる効率性の向上が期待できます。

    それでは、具体的にどんなことが可能になるのでしょうか。

    この2つの仕組みを組み合わせることで実現が期待できるのは、定型外の業務を自動化することです。オフィスワークで発生する業務の中には定型化できるものばかりではなく、人間が判断したり手を動かしたりしなければならない部分が必ず発生します。それは、業務のプロセスにおいては規則的でないものや複雑なものがあるからです。

    このような、従来は人間が行うしかないと考えられていた部分も、今ではAIの判断によって自動化できると考えられているのです。

    例えば、単独では情報の分析ができないRPAに、データ解析が可能なAIを組み合わせることで、RPAとAIを連携させ、業務効率化・自動化を図ることができます。すでにRPAで定型業務を自動化し、非定型業務を人が対応している状況であれば、あわせてAIを導入・連携させることで、さらに幅広い範囲の工程を自動化できるでしょう。ツールの導入事例紹介それでは、RPAとAIを組み合わせて業務を効率化することに成功した導入事例をご紹介します。これを見て、具体的な利用シチュエーションを想像してみてください。

    ■人材サービス

    人材サービス業を手掛けている会社では、企業ごとの求人票の作成・発行やセミナーの参加者の確認など、どうしても人の確認が必要な要素が多いと考えられてきました。それは、企業ごとに求人表の項目に記載されている内容が異なる、セミナーの参加者名簿に書かれている項目がその都度異なるなどの理由からです。 しかし、RPAとAIを組み合わせたツールを導入することによって、この課題を解消して業務効率化を実現しました。具体的にはデータの振り分けをAIが行い、データの照合をRPAが分業を行うことにより、自動化を実現したといいます。求人票の作成やセミナー参加者の確認作業は、膨大な時間を必要とする上にミスが許されない分野です。RPAとAIの導入により、業務時間の短縮だけでなくヒューマンエラーを減らせることが、喜ばれているポイントです。

    ■地方自治体

    これほどまでにパソコンやスマートフォンが普及した現代においても、地方自治体では申込書や申請書、問い合わせなどを紙ベースで管理していることが多いのが現状です。その理由は、申請においてお客様といえる立場の住民から書類に押印やサインを求めらる機会が多いことが原因として挙げられます。 地方自治体の紙ベース業務の多さに関しては、検索しにくく効率性が悪いこと、また管理保管コストがかかることが指摘され、かねてより効率性の向上が求められていました。 そこで、ある地方自治体ではAI-OCRを導入し、膨大な書類をデータ化しました。AI-OCRとは、OCR(Optical Character Reader/Recognition、光学式文字読み取り機/認識装置)と呼ばれる、書面をスキャンしてデータ化する仕組みとAIを組み合わせたものです。 AI-OCRを導入してデータ化することにより、紙で管理する手間を大幅に削減し、データ化された書類の記載内容をRPAで処理することで業務効率化に成功しました。

    ■銀行

    地方自治体と同じく、銀行も紙をベースで業務を行っている業界の一つです。それは、顧客からの申込書など、依然として紙によるやりとりが多いことが原因と考えられます。 とある銀行では、これまで機械では読み取れないと考えられていた手書きの書類の読み込みを、AIとRPAを組み合わせることで自動化しました。これにより、顧客の申し込みや問い合わせ対応の業務において、大幅な業務効率化を実現したといいます。 その他にもコールセンターや販売業などでRPAとAIを組み合わせて導入し、業務を自動化した事例が数多くあります。ということは、このような事例は今後ますます増えていくと予想されます。

    解説まとめ

    RPAとAIは近年、多くの企業に導入されています。始めこそ「コストがかかる」「どんな成果が得られるか分からない」「仕事を奪われるのではないか」といったネガティブな意見や反発がありました。 しかし、そんな反応の強いオフィスや業界でもいざこれらのツールを導入してみると大幅な業務時間の短縮やミスの削減が実行できること、またそれに伴い、コア業務やクリエイティブ業務に集中できる、残業時間を含む業務時間が短縮できる点が高く評価されているようです。これを読んでRPAとAIに興味をもたれた方は、是非さまざまな情報を得た上で、あなたの業務課題に最適なツールを見つけて導入してください。

    特にRPAは無料・有料、様々なツールがあり、WinActorの「RPA技術者検定アソシエイト」をはじめ、いくつかのツールで認定資格も生まれました。

    また、日経BPのようなニュース誌に取り上げられることも多く、注目度の高さがわかります。 RPAやAIといったICTに関する情報は、日々真新しいものが次々と発表され、新しい製品やツールも続々と登場します。

    これらの分野に興味がある方はもちろんのこと、オフィスワーカーとして働き業務効率性の向上の必要に迫られている、あるいは関心がある人は、日々こまめにニュースや書籍、セミナーなどなどをチェックして、常に最新の情報に接して知識をアップデートすることが大切です。最新の情報を得て業務効率性を高めるためには、このような積極的な姿勢が大変重要といえます。 今回はRPAとAIの違いに注目し、特長や最適な業務について紹介しました。RPAとAIその違いを理解し、対応する業務を自動化するために活用することが大切です。また、それぞれを組み合わせて活用すれば、より幅広い工程を自動化し、大幅な業務効率化が期待できるでしょう。 RPAツールについて詳しく知りたい方は、下記リンクからRPAツールの詳細ページをご確認ください。

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