医療業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?課題や取り組み事例を解説

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医療業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)とは?課題や取り組み事例を解説

近年、日本でもDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が広まり、デジタル技術を活用し企業成長を目指す企業が増えています。
一方、医療業界では他の産業と比較してDXがあまり進んでいません。

少子高齢化の影響で働き手不足が課題となっており、比例して医療従事者も減少しています。そういった背景から、医療現場もデジタル技術を駆使して業務効率化を図り、DX推進する必要があると考えられています。
現状どういった状況なのでしょうか。

少子高齢化だけでなく他の課題や、多くの医療業界が取り組んでいることについてDX事例とともに解説します。

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目次

    医療業界におけるDX化の重要性

    海外に比べて日本のDXは遅れているということはご存じの方も多いと思います。
    医療業界においてのDXはどれだけ重要なのでしょうか?また、私たちにどんな影響があるのでしょうか?
    現在の課題など見ていきましょう。

    医療業界の現状と課題

    医療業界で課題となっていることは以下の点です。

    • 少子高齢化
    • 労働力不足
    • 医療現場の勤務体制

    少子高齢化は日本全国での課題となっています。65歳以上の高齢者が増え、それに伴い労働力が不足しており医療従事者が年々減少傾向にあります。特に中小病院では医師の不足が加速し、特定の診療科を休診・閉鎖に至ったり、閉院となってしまうケースも出てきています。
    また、医療現場ではハードな勤務形態となっており、女性に関しては結婚・出産を機に辞職をしてしまうことも多いのが現状です。

    ライフスタイルの変化があったとしても働き続けられる現場に整備することで、医療従事者の減少を抑えることができると考えられます。
    そのためにDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進が必須となっています。

    DX化に向けた国の取り組み

    日本では2017年より厚生労働省がデータヘルス改革を推進しており、2020年頃から感染拡大した新型コロナウイルスの影響もありオンライン診療が注目されています。しかし、世界に目を向けると日本の医療業界でのDX推進はまだまだ遅れています。

    スマートホスピタルとは

    スマートホスピタルとは、IT技術を用いて「医療の質の向上」や「医療従事者の業務効率化」、「患者の利便性の向上」を実現することを指します。
    医療機関ではさまざまな職種があるため、それぞれの業務によって課題があります。

    特に大規模な医療機関ではアウトソーシングを活用したり、システム導入など費用をかけ業務効率化を図ることができますが、中・小の医療機関ではそういった対応は難しく、患者のケアから事務作業まですべて病院内のリソースで行わなければならないケースが多くあります。

    スマートホスピタルを実現することで、患者へのケアに注力でき、患者の満足度向上にもつながるため、病院の経営にも好影響を与えることとなります。

    医療DXで実現できること

    医療におけるDXを推進したどんなことが実現できるのか、それぞれをご紹介します。

    業務効率化

    医療業界での業務効率化を見込める対策として2点挙げられ、「ペーパーレス化」と「予約や問診のシステム化」です。

    ペーパーレス化

    病院内では多くの文書を取り扱います。
    従来の業務フローとして、文書を院内の端末で閲覧するため、紙の文書を1枚ずつスキャンし、電子カルテへ転記していました。
    この作業は非効率で事務作業の負担をかなり大きくしていました。ペーパーレス化を実現することでこの業務をなくすことが可能です。

    予約や問診のシステム化

    今まで病院では電話予約や直接来院することで受診できる仕組みでしたが、システム化することで患者がWEBから情報入力し病院に送信することができます。
    そうすることで、予約の際の電話対応にかかるリソース削減や患者の来院後の待ち時間短縮にもつながります。

    電子カルテ

    電子カルテとは紙の診療録を電子システムで一括して編集・管理するシステムで、電子カルテは大きく分けて2種類あり、オンプレミス型とクラウド型に分けられます。
    紙のカルテから電子カルテに移行することで、カルテの保管スペースを確保不要になります。

    また、膨大なカルテデータの中から必要な情報を取り出す際は、検索機能で素早く検出できます。さらに忙しい中で記録する際は紙カルテの際は手書きで読みにくいものも、電子カルテはキーボード入力になるので、誰でも読める書類となり、業務効率につながります。

    オンライン診療やオンライン問診票の実用化

    2020年に感染拡大した新型コロナウイルスの影響で、感染防止のためオンライン診療を取り入れる病院が増加しました。
    また、オンライン問診票では接触を避けられるとともに、来院前にWEB上で入力・送信が可能なので、患者の待ち時間を短縮することができるとともに、電子カルテへの転記作業なども軽減されます。

    医療情報ネットワークの構築

    医療情報ネットワークとは、患者同意のもと、医療機関等の間で診療上で必要な患者の基本情報や処方データ、検査データ、画像データ等の医療情報を電子的に保存し、共有・閲覧できることを可能にする仕組みを言います。
    医療情報ネットワークの構築をすることで、患者がかかりつけ医から別の病院に紹介された際にも、かかりつけ医が引き続き患者データ(検査や治療内容)を閲覧できるため、患者の安心につながります。

    また、引っ越しの際などにかかりつけの病院を変更した際も、次の病院の医師が診療情報を閲覧できるため、正確な情報に基づいた診療を行うことができます。

    クラウド化によるBCP強化

    地震や台風などの自然災害が発生した際に医療機関が医療提供機能を維持するため、カルテをクラウド化することでBCPを実現できます。
    紙カルテのまま保管することは、災害により破壊されてしまうリスクがあります。また、クラウド電子カルテの場合、災害が起きた緊急時にも戸惑うことなく、効率的かつ機能的に医療の提供が可能になります。

    予防医療サービスの普及

    近年では病気になってから治療するのではなく、生活習慣病や疾患などを未然に防ぐため、運動や食事管理などを実施し、健康で暮らすための予防医療があります。
    そういった予防をするために日ごろからスマホやウェアラブルデバイスを利用して、体調管理をすることができます。

    医療ビッグデータの活用

    医療ビッグデータとは、全国の医療機関のカルテやレセプトをまとめたものです。
    じ症状をもつ患者のデータを照らし合わせ、病気の程度や状況を予測でき診断が可能になります。また、病気を発症していなくても、患者のデータをAIで分析することで、見つかりにくい病気などの早期発見にもつながります。

    医療DXの事例3選

    医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力
    旧システムから新電子カルテへ8万件のデータ移行作業

    企業名 医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力
    課題点 旧電子カルテはWindows7対応だったので、クラウド型の電子カルテへの移行が必須となっていました。1人の患者に対して20件、4,000人程度の診療録(カルテ)があり、全部で80,000件のデータの移行をしなければなりませんでした。
    人の手で移行作業をするとなると、丸1年かかってしまう作業のため、新しい人員を採用したり、今あるリソースを割く必要がありましたが、業務を逼迫してしまったり、膨大なコストがかかるため、リソースを割かずにコストを抑える方法はないか考えていました。
    また、DX推進にも注力しているため、そういった課題にも役立つツールを検討していました。
    導入ツール RPA「RoboTANGO」
    導入後の効果 人の代わりにロボが作業し、現在は平均で1日10人分の200件程度移行ができています。データ移行作業は単純作業なので、人が行った場合疲労によりスピードダウンしたり、ミスを生じる可能性があります。しかし、RPAは教えられた作業を、ミスなく繰り返すことができるので、一定のスピードを保ち、正確にデータ移行をすることができます。

    RPAは多くの病院で使われており、DX推進のひとつとして取り入れられています。電子カルテの移行だけでなく、検査レポートの出力や検査項目の自動転記、複数院の夜間診療データのダウンロード・転記・入力作業などをRPAにて自動化しているという事例もあります。
    どのように自動化しているのか、詳細は下ボタンから資料を無料でダウンロードいただけますので、ぜひご覧ください。

    国家公務員共済組合連合岡井 虎ノ門病院
    オンライン診療で専門医療機関の受診ハードルを下げる

    企業名 国家公務員共済組合連合会 虎の門病院
    課題点 当病院では、睡眠医療を実施しています。睡眠時無呼吸症候群とは、高血圧や糖尿病、心臓の病気につながる可能性があるため、早期に治療をすることが大切です。しかし、睡眠時無呼吸症候群には入院し検査する必要があり、患者さんにとってハードルが高いことが課題となっていました。
    導入ツール オンライン相談サービス「YaDoc」
    導入後の効果 初診をオンラインにすることで受診のハードルを下げ、気軽に受診してもらうよう取り組みました。また、かかりつけ医と当病院で病診連携が可能になり、患者にとってもかかりつけ医に見守ってもらえるという安心感もあります。オンラインとオフラインの診療を組み合わせ、診療の質の向上を目指しています。

    参考:https://www.integrity-healthcare.co.jp/medical_innovators_02

    近年、新型コロナウイルス感染拡大防止のための対策としてオンライン診療を利用している病院、患者が増えました。
    しかし、それだけでなく受診のハードルを下げ、病気が重大なことになるのを未然に防ぐ対策としても活用できることがこの事例から分かりました。
    オンライン診療は患者にとっても病院にとっても、時間を有効活用でき便利なため、今後も広まっていくのではないでしょうか。

    なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック
    予約システムの導入で新患者の予約キャンセルほぼなし

    企業名 なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック
    課題点 患者さんの待ち時間が長いことを解消したく、システムを探していました。また、受付スタッフの業務効率化も叶えられたらいいなと考えていました。
    導入ツール 予約システム「メディカル革命」
    導入後の効果 いつでもどこでも予約ができ待ち時間の短縮につながった他、クラウドシステムなので電子カルテと連携でき予約状況が一元管理できるという部分も業務効率化につながりました。また、クレジットカードを登録している患者さんは事前決済が可能になり、患者さんだけでなく受付スタッフの負担も軽減できました。

    参考:https://medical-reserve.co.jp/voice/nakaseikei2

    今まで病院の待ち時間が長いことにより、長時間待ったが受診を断念した経験がある人もいるでしょう。こういったシステムがあることで、待ち時間がリアルタイムで閲覧できたり、患者側のメリットだけでなく受付スタッフの業務負担を軽減し、他業務にリソースを割けるようになるなど、非常に病院の役に立つと思います。

    【補足】海外の医療DXの現状

    日本では少子高齢化が進み、医師不足が課題となっています。2021年に経済開発協力機構(OECD)がまとめたデータによると、日本では人口1000人あたり医師の数が2.6人となっています。世界最多のオーストリアでは、人口1000人あたり5.5人の医師がいます。平均値が3.98人なので、1.4人ほど不足しています。

    夜間診療や緊急事態の対応など、ハードな業務で知られている医療現場ですが、紙から電子カルテへ移行したり、医療現場でのDX化を進めています。
    2020年より新型コロナウイルス感染症を流行し、オンライン診察導入率は23%→76%に増加しました。オンライン診察は医療機関を受診するよりも安価で24時間いつでも受信できるシステムです。医師も患者も家から診察ができるので、非常に効率的で業務改善につながっているのではないでしょうか。

    まとめ

    医療業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)について説明しました。日本全体でDX推進は遅れていると言われていますが、医療業界においても同じことが言えます。2020年から流行している新型コロナウイルス感染症がまん延し、さらに医療業界がひっ迫する中DX推進は必須だと思います。

    さまざまな方法でDX推進ができるため、どれにしたらよいだろうと悩んでしまいますが、費用対効果や使いこなせるかなど吟味して決めていきましょう。
    医療業界のDX推進事例をまとめた資料を無料ダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

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