RPAの活用方法・事例

2025.03.27

RPAの導入で業務改善!改善を成功させる進め方と事例の紹介

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RoboTANGO編集部
RPAの導入で業務改善!改善を成功させる進め方と事例の紹介

「RPAってよく聞くけど、実際どれくらい業務改善ができるのだろう? 」
「RPAってどこまで自動化出来るものなのだろう? 」

RPAを業務で利用できないかと検討している方の中には、このようなことで悩まれている方もいらっしゃるかと思います。
その他にも、RPAツールを用いることで、どういった作業を自動化できるのか、実際に自動化するまでの過程で何が必要になるのかといった点も知っておきたいですよね。

そこで今回は、RPAツールを利用することで改善できる作業の事例や、自動化までの設計の過程について解説します。
本記事を読むことで、RPAを活用するとどのように業務改善ができるのか、どのように業務改善を進めると良いのかについて具体的なイメージを持つことができるようになります。
ぜひ、RPAの導入を検討する際に参考にしていただけますと幸いです。

目次

    RPAツールで業務改善を試みる前に知っておきたいこと

    まず、そもそもRPAができることや得意なこと、出来ないことや不得意なことについての基礎知識を解説いたします。これを知ることで、導入の際にどの業務にRPAを適用すべきか判断がつきやすくなり、効果的な業務自動化を実現するための土台を築くことができます。

    RPAツールが得意なこと

    RPAツールに向いている業務としては、作業の流れが明確で繰り返しの多い作業が挙げられます。
    たとえば、データの入力や集計、データのダウンロードやインポート、帳票の作成など、手順が固定されている業務がこれにあたります。経理や総務、人事業務では、こういったルーティン業務が多いため、RPAによる自動化が特に効果的です。

    また、受発注業務や在庫管理といったバックオフィス業務も、進め方が明確でルーティン化されている場合、自動化によって作業時間の短縮やミスの削減が期待できます。たとえば、ECサイトの受注データをダウンロードして在庫管理システムに転記する作業や、取引先から送られる請求書を特定のフォルダに保存する作業は、RPAが得意とする業務です。
    さらに、固定化された業務フローにRPAを導入することで、事務作業全体の効率化が図れるだけでなく、従業員がより付加価値の高い業務に注力できる環境が整います。たとえば、複数のシステム間でのデータ転記や、メールの仕分け・通知といった作業は、正確性とスピードが求められるため、RPAツールの得意分野です。

    RPAツールの不得意なこと

    RPAツールは、手順が明確で繰り返し行われる業務を効率化することに特化していますが、一方で、人が判断したり考えたりする作業や、臨機応変な対応を求められる業務には向いていません。たとえば、社員の個別の能力や状況に応じて進め方を変える必要がある研修プログラムの設計や、プレゼン資料を用いた会議の進行といった業務は自動化が難しい分野です。

    また、業務フローが一定ではなく、頻繁に変更が必要な場合や、感情や意見を取り入れた対応が求められるカスタマーサポート業務などもRPAの適用範囲外です。RPAは、あくまでルールに基づいた作業を正確に実行するツールであり、業務改善にはその特性を理解したうえで適用範囲を見極めることが重要です。

    ただ、近年ではAIなどを組み合わせることによって一部非定型業務を自動化することも可能になってきています。

    RPA導入による業務改善

    RPAを導入すると、どのような業務を改善できるのかについて解説します。

    RPA導入によって実現できることとは

    RPAを導入することで、単純作業に割いていた時間を別の作業に割くことができるようになり、全体的な生産性を向上することが可能になります。
    例えば、給料の計算を人が実施している場合を考えてみましょう。
    おそらくこの場合、エクセルなどを用いて雇用者の役職や、雇用形態、勤怠の実績に応じて計算式を当てはめていることでしょう。こういった作業は機械的に対応しやすい業務であるため、人がやるよりもRPAで対応する方が圧倒的に早く終わります。
    担当者がこれまで要していた単純作業に掛ける工数を減らすことができ、浮いた時間を別の作業に投じることができるようになります。結果として、RPAを導入する前よりも担当者の生産性を向上させることができるのです。

    BPR・BPOとの違い

    RPAと似たような概念としてBPR、BPOが挙げられることがありますが、これらは全く別物です。

    BPRとは

    まず、BPRは「Business Process Re-engineering」と呼ばれるもので、企業内におけるビジネスのプロセスを根本的に再構築することを目的にする改善策のことです。対象となる企業における中長期的事業戦略や顧客のニーズを対象にした際に、改善すべき企業内の業務プロセスをどのように改善していくかといった、企業における大きなビジネスの流れを改善するために利用されます。

    BPOとは

    次にBPOですが、こちらは「 Business Process Outsourcing」の略で、企業内の特定の業務を外部に委託することで効率化を図る方法のことです。例えば先ほど給与計算の例を挙げましたが、BPOにより給与計算業務を外部の企業に委託する企業も存在します。
    対してRPAは「Robotic Process Automation」と言われるように、ロボットなどのシステムを用いた業務プロセスの自動化が目的になります。

    このように、どれも改善を目的としたビジネスの手法ではありますが、それぞれが目的としている対象物とその手段に用いるリソースが人かロボットか、という違いがあることを覚えておきましょう。

    RPA導入で業務改善を成功させるための進め方

    RPAは業務の自動化による大きな業務改善が期待できますが、設計でミスが生じるとその効果を十分に発揮せず、費用対効果の最大化が見込めません。そのため本章では、実際にRPAを用いて業務改善を成功させるための7つの進め方と押さえるべきポイントを解説していきます。

    1.プロジェクトの成果を明確に定義する

    まずRPAを用いた結果、アウトプットとして何を得られるのかを明確に定義しましょう。
    改善しようとしている対象業務の成果を明確にしないと、必要な作業が抜け落ちてしまい、結果としてRPAの効果が最適化されない場合があります。
    また、成果が明確に定義できない状態で業務を進めてしまうと、目指すべきゴールを見誤って、本来と異なる方向に進んでしまうこともリスクです。そのため、RPAを設計するプロジェクトにおいて、必ず最終的なアウトプットや成果で何を得る必要があるのかを明確にしましょう。

    2.現行業務を洗い出し、棚卸しをする

    プロジェクトの成果を定義できたら、次に現行の業務で何をしているのか、棚卸しをして確認しましょう。
    RPAは、それぞれの業務プロセスに対して処理を充てていくため、業務の棚卸しをすることで、どの部分をRPAで作成する必要があるのかが明確になります。棚卸しができれば、あとはそれぞれの細かい業務をRPAの中にどう変換させるかを考えるのみです。
    また、棚卸しをした際には、エクセルなどを用いて各業務にナンバーリングをすることもおすすめです。そうすることで、後々それぞれの業務をRPAツール上で実装したかどうかのチェックも容易になります。

    3.業務フローを可視化する

    業務の棚卸しのほかに、それぞれの業務がどの順番で処理されていくのかを可視化しましょう。
    可視化をすることで、曖昧な順番で処理をしていた業務などが洗い出されて、正しいフローが何かを考えるきっかけにもなります。業務フローを可視化する際のツールは自由ですが、大事なことはそのプロジェクトに携わるメンバー内で、業務フローに共通の認識を持つことです。
    また、RPAツールでは画面上での操作でパズルのようにフローを組み立てていくことがあります。業務フローを可視化しておくと、後々RPAツール上で構築をする際に誤りがないかの確認がしやすいので、おすすめです。

    4.効果シミュレーションを行う

    RPAツール導入にかかる費用と業務改善の効果を検討します。RPA導入での業務改善に失敗しないように、事前に業務効率化の効果測定を行いましょう。

    5.無料トライアルを利用し、小さい規模で実施する

    多くのRPAツールには導入検討用の無料トライアルがあります。ツール本体を導入する前に、無料版でRPAによる業務改善を試してみましょう。

    6.導入後、比較的単純な業務からRPA化させる

    無料版でRPAツールの効果測定ができたら、本導入です。事前に決めていた自動化できる業務にRPAツールを導入し、業務改善を進めていきましょう。

    RPAを成功させるコツは、比較的単純な業務から少しずつRPAのロボットを作っていくことです。
    複雑で手順の多い業務を一気にRPA化しようとすると、設計が複雑になり、どうしてもハードルが高く感じられてしまいます。そのため、まずは身近な簡単な業務の中でRPAを導入して、徐々にRPAの導入範囲を広げていくのがおすすめです。まずは小さなロボットを作っていくところから始めてみましょう。

    7.実行・評価

    RPAの実行準備が整ったら、プロジェクトを開始して、どの程度業務改善がされているかを評価しましょう。評価をするにあたって、定性と定量の両面から評価をすることが重要です。
    仮に定性的に「ボタンを押したらこれまで入力していた作業がなくなって楽になった!」という好評価が得られたとします。しかしそのRPAの実行時間を計算した時に、手作業で行っていた時に比べて2倍かかるようになり、その間そのパソコンを用いた作業は何もできなくなってしまっていたら、どうでしょう。この場合、「時間」という定量面では業務改善がされたとは言えないでしょう。

    このように定性的な業務改善の評価だけをするのではなく、実際にどの程度の工数が削減されるようになったのかを明確に評価するようにしましょう。

    RPAツールを活用した改善事例

    ここまで、RPAを用いた業務改善におけるポイントを解説してきました。本章では、実際にRPAツールを活用して業務改善を成功させた事例を紹介します。

    株式会社R-JAPAN様

    株式会社R-JAPAN様

    不動産の売買・仲介・賃貸・管理を行う総合不動産の株式会社R-JAPAN様は、複数の部署で更新作業や単調業務が多くリソースが圧迫されていたり、各部署で手が回っていない、人手不足があったりするなどの課題があり、RPAの導入に至りました。

    RPA導入後は、売買・管理・賃貸すべての部署で、土日を含む毎日作業が発生していた物件更新の作業が自動化されました。
    特に賃貸部門では今まで、人気物件に絞って140棟・約600部屋を1週間かけて手作業で更新していたものが、RPA導入後は、10,000件以上の部屋情報を6日間で更新できるようになったとのことで、大幅に改善されました。
    また、反響情報の登録作業の自動化や、物件管理サイトの更新作業を自動化したことで、月間400時間以上の作業工数削減に成功されました。

    東邦レオ株式会社様

    サポート体制が万全なRoboTANGOで業務の効率化に成功

    東邦レオ株式会社は、緑化資材、造園資材、建築資材それぞれを開発しているコミュニティディベロップメント業を展開する企業です。
    同社の基幹システム内のデータを顧客管理ツールのデータベースにアップロードする作業が毎日10分程度発生しており、自動化しています。
    同社は導入当初、無料のRPAツールを使っていたが、サポートが全て英語で不便に感じていたそう。導入したRPAのRoboTANGOでは、一緒に作り込みを行い、なんでも相談できるところに魅力を感じて導入に至ったようです。
    RPAの自動化により空いた時間は、営業業務に専念したりと他業務へリソースを割り当てており、業務改善に役立てています。今後は基幹システムの管理をRPAで行っていく計画のようです。

    コーユーレンティア株式会社様

    コーユーレンティア株式会社は、建設業・不動産業・イベント業などの企業向けに家具や据え付け設備、什器を貸し出しする企業です。
    同社では、毎日全国の顧客から送られてくる20~30件のメールの振り分け・送信作業を担当者2名で1~2時間をかけて行なっていました。その際の作業自体にかかる工数のみならず、振り分けの人的ミスも問題視していました。

    そこでRPAツールを導入したことで、メールを自動でチェックし、適切に振り分け、さらに送信までを対応できるようにしました。チェック作業に要していた工数がなくなるだけでなく、人的ミスもなくなったため、顧客からの信頼も取り戻すことができました。
    同社では、RPAツールの導入支援コンサルを受けながら、RPAツールを堅実に設計していったことで、RPAの導入をスムーズに進めることができました。

    イーエムネットジャパン様

    株式会社イーエムネットジャパンはリスティング広告やYouTube、Facebook、LINEのパッケージ広告などをクライアントに提供するオンラインの広告代理店です。
    同社では、営業部門で作成しているテレアポ先のチェックリストにチェックを入れる作業や、お客様へのレポートを作成する工数に時間を要していました。
    業務改善のためにRPAツールを導入したことで、営業全体で1日100時間分の業務時間が削減され、大幅な業務改善の実現を成功しました。

    RPAツールで業務改善できない失敗事例

    ここからは業務改善のためにRPAツールを導入し、失敗した事例について説明します。失敗事例に共通するのは次の3つのポイントです。失敗事例から業務改善に正しくRPAを活用する方法を学びましょう。
    RPAによる業務改善失敗事例の共通ポイントをご紹介します。

    業務を可視化できていない

    RPAを適用業務に導入するためには業務の可視化が欠かせません。RPAツール導入前に業務の可視化を行っていなければ、RPAでの業務改善に向いている業務やRPAツールで自動化できる業務を抽出できず、業務改善に失敗する恐れがあります。業務改善のためにRPAツールを導入する際には事前に業務を可視化し、適用業務選定を行うことが重要です。

    RPAツールの運用フローが整っていない

    RPAツールは導入して終わりというツールではありません。業務改善にRPAを活用する場合には、導入後に効果測定をし、自動化の進め方を調整する必要があります。RPAツールを導入する際には、導入後のフローも検討し、長期的目線で業務改善を進めましょう。

    業務改善という導入目的が浸透していない

    RPAツールを導入する際は、各種業務の担当者に「業務改善のため」という導入目的を事前に共有する必要があります。別のツールを活用している経理や総務、人事業務にいきなりRPAを導入すると現場を混乱させます。RPAツールを導入することで事務業務を自動化し、業務改善ができるということをあらかじめ説明しておくべきです。

    まとめ

    今回は、RPAツールを導入することでどのように業務改善が図れるかを解説しました。
    確かにRPAツールは、単純作業を自動化することで大幅な業務効率の向上が期待できますが、使い方を誤ると期待していた効果を得ることが難しくなります。今回紹介した成功するためのポイントを着実に押さえることで、RPAツールでの業務改善が見込めます。
    RPAツールの導入を検討されている方は、ぜひ今回解説した内容を参考にしていただければと思います。RPAを駆使することで、業務の生産性を向上させていきましょう。