RPAに関するオフライン展示会の種類
近年注目を集めているRPAに関しては、中小規模の展示会やセミナーなども随時行われていますが、本章では規模が大きく有名な展示会と、おすすめの展示会を紹介します。
IT・DX・AI総合展
RX Japan株式会社が運営する「IT・DX・AI総合展」は、【Japan IT Week】【Japan DX Week】【営業・デジタルマーケティング Week】【EC・店舗 Week】の4つの展示会で構成される、最大級のIT・DX総合展です。
特に「Japan DX Week」のエリアでは、今まで人が行っていた業務を「自動化」するソフトウェアや関連サービスが出展する展示会「AI・業務自動化展」や、社内業務のDXを支援するための総合的な展示会「社内業務DX EXPO」などが開催されており、会社のDX推進や業務効率化に有用なサービスが多数出展しているため特に要チェックです。
主な開催時期としては、4月に春展(東京ビッグサイト)、5月に名古屋店(ポートメッセなごや)、10月に秋展(幕張メッセ)、1月に関西展(インテックス大阪)が開催される予定です。
総務・人事・経理Week
総務・人事・経理Weekとは、総務・人事・経理・法務・広報・経営者などが来場する日本最大級のバックオフィス向け展示会で、RX Japan株式会社が運営しています。
主に「働き方改革EXPO」「HR EXPO」「福利厚生EXPO」「会計・財務EXPO」「総務サービスEXPO」「オフィス防災EXPO」「法務・コンプライアンスEXPO」「PR EXPO」「健康経営EXPO」の9つの専門展で構成され、DXや業務効率化、オフィス環境改善など、バックオフィス向けのソリューションが出展しています。
特に働き方改革EXPOでは、働き方改革の実現を促進するための展示会で「DX推進支援」「ペーパーレス」「AI・RPAツール」「会議ソリューション」「オフィス改革」など、ワークスタイルの変革に関するソリューション企業が出展しています。
6月に春展(東京ビッグサイト)、7月に名古屋展(ポートメッセなごや)、10月に秋展(幕張メッセ)、11月に関西展(インテックス大阪)が開催されていますので、ぜひ参加してみてください。
DX総合EXPO
DX 総合EXPOは、業務効率化・働き方改革・経営基盤強化を実現するためのDXソリューションが出展する日本最大級のDX総合展で、株式会社Bizcrewが運営しています。
DX総合EXPOは、「人事・労務DX EXPO」「経理・財務DX EXPO」「法務DX EXPO」「マーケティングDX EXPO」「営業DX EXPO」「業務改革DX EXPO」で構成されており、特に「業務改革DX EXPO」では、RPA、ノーコード/ローコード開発、チャットボット、AI-OCR、ビジネスチャット、ワークフロー、グループウェアなど、DX業務改革を促進するためのソリューションが出展されているため、DXに取り組もうと検討されている方や業務自動化や業務効率化に興味がある方はチェックしてみてください。
また、DX EXPOではオンラインでも参加することが可能で、出展製品資料ダウンロード、製品の動画視聴、オンラインセミナーの視聴、出展ブースへの訪問予約などがおこなえます。
バックオフィスDXPO
バックオフィスDXPO とは、経営者・総務・人事・経理・DX推進部門の業務効率化・生産性向上・DX推進のためのITソリューション総合展示会で、ブティックス株式会社が運営しています。
バックオフィスDXPOは、「経営支援・DX推進展」「働き方改革・健康経営展」「総務ソリューション展」「人事・労務システム展」「採用・研修ソリューション展」「経理・財務システム展」「電子契約・法務システム展」「RPA・業務プロセス自動化展」で構成されており、年間5回、東京・大阪・福岡・名古屋開催されています。
「RPA・業務プロセス自動化展」では、ルーティンワークの効率化・自動化を支援するRPAや、iPaaSやETL/EAIをはじめとしたデータ連携ツール、AI-OCR、生成AI、チャットボットなどの業務自動化ツールが出展していますので業務自動化に興味がある方は参加してみてください。
また、「バックオフィスDXPO ONLINE」というオンラインでの展示会も開催されており、 会員登録してログインすれば、約550製品の 動画視聴や資料ダウンロードが可能です。
解決市場
解決市場とは、長期視点で九州のマーケットに企業が進出し商品を浸透させるための、年に4回開催され出展できる福岡都心開催のビジネス展です。
株式会社セブンマーケットが運営しており、おもに「AI・ ニューテクノロジー展」「セールス&マーケティング展」「バックオフィス 業務効率化展」「人事 HRソリューション展」で構成されています。
九州エリアで業務効率化・営業効率化・組織・人材・広告・集客に課題を感じている方は、一度会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。
なお、ほとんどの展示会では、入場するためには基本的に招待券が必要です。会社で一括して事前登録している場合が多いので、社内担当者に確認すると良いでしょう。
いざ展示会へ!ブースのまわり方をご紹介
展示会はRPAに関する情報の宝庫です。しかし、行くだけで自社のビジネスの展望が見えるかというと、決してそうではありません。展示会での滞在を有意義にするためには、どう会場内をまわるかがポイントです。
午前中の早めの時間を狙って行く
人気のブースは混雑していることが多いので、午前中の比較的会場が空いている時間帯を狙うと良いでしょう。
会場の興味があるエリアをサラっと回る
現地に着いたら始めに、展示会全体を大まかに把握しましょう。この「大まかに」というのが重要で、ここで時間を長くかけては非効率です。
既に目星をつけているブースや企業がある場合でも、まずは会場図をもらって、興味があるエリアをサラッと一回りしましょう。全く訪問を考えていなかった、優良な企業ブースを発見できるかもしれません。
「クラウドソリューション」「RPA」「AI-OCR」など、収集したい情報のエリアから優先順位をつけて回るのも効率的です。
興味があるブースを訪ねる
この段階が終わったら、事前にチェックしていたブースを個別に訪ね、名刺交換をした後、詳しい話を聞きます。
質問項目に関しては、次の章で聞くべき内容をピックアップしていますので、ご参考ください。
余裕があればセミナーや講演に参加してみるのも良し
展示会ではセミナーやプレゼンテーションも行われていることが多いので、もし時間に余裕があるようなら、興味のあるテーマがあれば参加して、まとめて最新のDX情報を効率的に収集するのも一つの方法です。
気になるブースを発見!でも何を聞けばいいの?
展示会へ行く人の多くは、自社業務へのRPA導入を検討しており、出展している企業はRPAのエキスパートです。ただツールの紹介を受けるだけではなく、この機会にどんどん不明点や興味がある内容を聞きましょう。
とは言え、質問内容は要点を押さえたものでなければなりません。具体的には下記のような項目を聞いてみて下さい。
各ブースで確認したい内容の主なリスト
製品やサービスの基本情報
- RPAツールの強みや特徴、仕様
- 導入及び運用までにはどのくらいの時間がかかるか
- 過去の導入実績や導入企業
導入・運用のハードルやコスト
- RPAツールの価格(初期費用・月額費用・メンテナンス費用など)
- 取り扱っているRPAツールが自社の業務効率化に適切かどうか(自社で利用しているシステムと連携しているか)
- 運用のために特別なスキルや知識は必要か
- ベンダー企業が自社のRPA導入にどの程度協力してくれるか
- 導入後のサポート体制
デモや試用について
- お試し導入期間を設けているか、ある場合のお試し版の利用期間
- 実際のデモや使用シーンを見せてもらうことは可能か
- お試し利用の際のRPAロボットの作成支援はしてもらえるか
なお、質問事項は必ず事前にメモを取っておき、先方からの回答もその場で書き加えていきましょう。
疑問点解消!社内に戻り情報共有を
通常、会社では展示会への訪問を出張としてみなすため、社に戻ったら展示会で得た結果を上司はじめ課や係のメンバーに伝える必要があります。大抵は報告書として提出します。
どの代理店のどのツールが自社に合っていそうか、それはどんな点で優れているのか、実際に導入する場合の見積もり費用はいくら位かなど、共有したい事項を漏れなく、読みやすくまとめます。
報告書の内容に基づいて社内で協議し、より詳しい内容を聞いてみたいと思う代理店には、再度こちらから連絡を取ってみると良いでしょう。
展示会での有益な情報を、自分個人で完結させず社内で共有することで、担当メンバー間の意見交換も活発になり、より自社にフィットしたRPAツールの導入に繋がります。
展示会後のフォローを受けよう
展示会訪問のメリットは、単なる情報収集に留まりません。当日名刺交換をした代理店からは、フォローとしてお礼メールや営業の電話がかかってくるでしょう。
沢山のブースで話を聞いた場合はその数も多くなりますが、それらを無下にするのではなく、可能な限り1件ずつ吟味することが大切です。実際に先方の営業担当に会うことで、自社との相性やより詳細な情報を知ることができ、ひいては検討のレベルを上げることができます。
オンライン展示会
昨今の社会情勢の中で、オンライン展示会など現地に行かなくても製品の比較や説明が受けられる場が増えてきました。
主にオンライン参加できる展示会は以下の通りです。
- Japan IT Week「AI・業務自動化展【オンライン】」
- DX EXPO
- バックオフィスDXPO
オンラインだからこその動き
オンライン展示会のメリットは、複数のサービスを一度に情報収集し、資料もデータとして残せる点です。オフラインの展示会では広い会場を歩き、資料を集めるだけでも精いっぱいで歩くのが疲れてしまいます。パソコンやスマホでどこからでも展示会に参加できるのはメリットの一つです。
ただ、オンライン展示会では来場エントリーの情報が自分の行動履歴と結びつくので、興味があるセールスピッチ(ウェビナー)を視聴したり、各社のサービス情報を見たり、資料をダウンロードするとその行動履歴は全て残ります。
また、チャット機能がついているオンライン展示会もあるので、出展企業からメッセージが来るかもしれません。
オンライン展示会はそういうもの、とあらかじめ認識頂いたうえでご参加されることをお勧めします。
まとめ
今や国内の大企業も導入・活用しているRPA。
今回紹介したような大型の展示会は、出展業者が多く選択の幅が広がりますが、その反面、上手にブースをまわらないと時間ばかりが無駄に過ぎてしまいます。訪問前に興味のある業者を絞っておくことに加え、「時間の効率化を意識すること」、そして「質問内容の事前準備」が大切になります。気になる代理店がある方は事前準備とチェックをしておきましょう。
メディアや比較サイトから情報収集する方法もおすすめです。
詳しくは「【2024年版】RPAツールのレビュー・比較サイト9選まとめ-利用するメリットや各比較サイトの特徴をわかりやすく解説-」ページをご覧ください。
また、展示会に参加する時間がない、展示会に行かなくてもおすすめのRPAを知りたいとお考えは、「2023年最新のRPAツール比較紹介ページ」をご確認ください。
あなたにあったおすすめのRPAツールが見つかること間違いなしです。