RPAの基礎知識

2024.11.29

RPA導入時の課題とは?事前に知っておきたい5つの解決策を紹介

RPA導入時の課題とは?事前に知っておきたい5つの解決策を紹介

業務の自動化に効果を発揮するRPAを導入する企業が増えています。近年では中小企業や自治体の間でも普及し、今後もさらなる展開が期待される状況です。一方で、導入後に課題を抱える企業も少なくありません。この記事ではRPA導入後に、企業が抱えやすい課題を解説します。あらかじめRPA導入後の課題を知ることで、自社では少しでも導入後の運用が軌道にのりやすいように役立てていただければ幸いです。

目次

    RPAツール導入・運用における課題とは

    RPAツール導入・運用における課題とは

    RPA導入後に活用に課題を抱える企業は少なくありません。まずはRPAツールを運用していくうえで発生する課題を確認していきましょう。

    RPAで効率化できる業務範囲がわからない

    RPAは多くの企業にとって、新たなツールです。導入後に、効率化できる業務範囲がわからないという課題が発生してしまうことがあります。RPAの開発元や代理店の支援・サービスを確認し、焦らず導入を進めていきましょう。

    ツールの設定が難しくエラーやトラブルが多発する

    RPAはロボットによって業務を自動化するツールですが、運用するためにはロボットに業務を任せるためのシナリオが必要です。ロボットのシナリオやツールの設定が不十分なままRPAを運用しようとするとエラーやトラブルが発生しやすくなります。

    業務の全てを自動化させようとしてしまう

    RPAを活用する際、いきなり全ての業務を自動化することは困難です。RPA導入後は段階的に活用業務を増やしていく意識が必要です。焦って全ての業務を自動化しようとすると、かえってうまくいかないことが課題になる恐れがあります。

    改善したい業務とツールで改善できる業務の不一致

    RPAのロボットが実行できる業務は単純作業や反復業務が中心です。RPAで自動化しようとしても、複雑な工程はRPAに向いていないという場合があります。RPA運用に課題を抱える前にRPAに最適化できる業務・動作なのかを確認しましょう。

    業務削減できた時間だけで効果を計ろうとしてしまう

    RPA導入って得られるメリットは業務時間の削減だけではありません。人件費の削減、業務実行速度の向上、精神的負担の軽減、ミスの削減など、様々な視点でRPA導入の効果を測定しましょう。

    業務に携わっていない人がロボットを作成してしまう

    RPAのロボットはできるだけ業務や現場の課題を知っている者が作成すべきです。自動化したい業務に携わっていない者がロボットを作成してしまうと、現場から必要とされないRPAになる恐れがあります。

    課題に対する解決策

    課題に対する解決策

    ここまでRPA導入後に発生しやすい課題について紹介しましたが、RPA導入後の課題には解決策があります。解決策をあらかじめ意識することで、課題が発生した際に対処できるようになるはずです。

    RPA導入の目的と改善したい業務を明確にする

    RPAを導入する際には、導入目的と改善したい業務を明確にする必要があります。あらかじめ明確にしておくことで、導入後に活用目的や運用方法を見失うことを避けられるでしょう。内部統制を行い、RPAが活用させる体制を整えておくことも重要です。

    業務手順を把握している人をプロジェクトメンバーに入れる

    また、RPAの知識ではなく、自動化させたい工程の業務知識が不十分なために、RPA活用が難しい場合もあります。そのような際にはRPA運用のプロジェクトに現場の業務に詳しい人材を加えることで解決できます。業務に関わる統計データや調査について話せる人材がいれば、RPAによる自動化を推進しやすくなるでしょう。

    サポートが充実している代理店・メーカーを選ぶ

    RPAは導入してからが始まりです。横展開をしていくためにも、導入前のトライアル時に作成したロボだけではなく、新たにロボを作成するときにサポートしてくれるかが重要になってきます。特に、ロボ作成の代行プランもありますが、依頼する際には自社の業務フローを把握した方に依頼するか、自社内でロボが作成できるように支援してもらえるプランを利用することをおすすめします。

    副次的効果に目を向ける

    RPA導入後の効果測定で導入したメリットが感じられにくいという場合は、業務時間の短縮以外のポイントにも目を向けてください。人件費の削減、業務実行速度の向上、精神的負担の軽減、ミスの削減などについて、業務担当者にアンケートをとってもいいでしょう。

    社内でRPAを活用していることを周知させる

    社内で最大限RPAを活用していくためには、「自分たちの部署でもRPAを活用してみたい」という声が上がってくる状態が理想的です。社内でRPA導入・運用を周知し、様々な業務にRPA活用を広げていきましょう。

    RPAツールを比較する前に押さえておきたい3つのポイント

    RPAツールを比較する前に押さえておきたい3つのポイント

    最後にRPAを選ぶ際に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。今後RPAの導入を検討している方は参考にしてみてください。

    コスト削減を意識しすぎず、副次的効果も含めて考える

    RPAには業務効率化・コスト削減以外にも様々な点で効果があります。1つの側面や観点からだけでなく、いろいろな視点からRPA導入・運用の効果を考えてみてください。例えば、日々の反復業務のミスの削減や精神的負担の削減です。毎日同じ時間に注文書を確認して別部署に依頼しなければ後々の業務が遅れてしまう、エクセルデータを見て別のシステムに転記する際に入力ミスが発生する、などです。自分の業務の進捗によって他部署に影響が出てしまったり、後からミスが発覚して修正する、という負担が、RPA導入によって無くなる、もしくは軽減されます。

    ツールだけでなく信頼できる会社を選ぶ

    RPAを導入する際、どのようなツールがあるのかを比較すると思いますが、どのツールをどの販売店・メーカーから導入するかを選定することも大切です。同じツールを扱っていても、販売店によってサポートの内容やツールそのものの金額が異なります。もちろんメーカーから直接導入するという選択肢もありますし、その会社の口コミを見たり、担当してくれる方の人柄を見ることが大切です。

    ツール導入前後のサポートが充実しているか調べる

    サポートについても上記と同様です。RPAを長期的に活用していくためにも、導入前はもちろん、導入後にも相談に乗ってくれ、長く使っていくうちに生まれた課題をしっかりサポートしてもらえるツールや販売店・メーカーを選ぶことが大切です。

    まとめ

    今回は課題と解決策という観点でRPAについての情報をまとめました。いずれの点もRPAを導入・運用していくために重要な要素です。RPAは多くの企業が開発し、販売しているツールですが、導入後は自社で最大限活用していく必要があります。

    導入後にRPAを運用し、効果を実感できないという事態におちいらないように、RPA導入における課題と解決策をあらかじめ把握しておきましょう。

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