PoCとは?

PoC(Proof of Concept)は「概念検証」と訳され、システムなどの導入前にその概念が実現
可能なのか、目的とする効果が得られるのかを小規模で検証することです。
本番導入前のプロトタイプとは異なり、概念(コンセプト)を検証します。導入目的の概念と
合致しない場合は概念を再検討したり、システムなどの導入を見送ったりする場合もあります。
RPAは、複数のシステムを用いた業務プロセスを自動化する場合が多いため、実用性や費用対効果などを事前に検討することが重要です。PRA導入の成功には、PoCの実施が欠かせません。

RPA検討~導入までの進め方①目標設定・ヒアリング

RPAの検討から導入まで、PoCの進め方を順にご紹介します。
最初に実施することは、導入目標を設定することです。RPAで業務プロセスを自動化することでどのような効果を得たいのか、具体的にシミュレーションをして導入目標や目的を明確にします。
設定する目標は「勤怠データを転記する」のように漠然としたものではなく、「勤怠データをシステムに転記して処理する時間を30%短縮する」など、数字を用いて具体的に設定すると効果を検証しやすいでしょう。
PoCを本番に近い環境で実施するためには、RPAを導入予定の部署にて現場のスタッフにヒアリングを重ねることが重要です。細部まで業務内容を把握してからPoCを実施することで、導入時の実用性や費用対効果などを確認することができます。

RPA検討~導入までの進め方②対象業務の選定

次に、RPAで自動化する対象業務の選定を行います。
最適なのは、作業や処理するボリュームの多い業務プロセスを自動化することです。データ入力や照合などの単純作業、一定のルールで行われる定型業務など、プロセスがマニュアル化されている業務は効率化しやすいため、高い効果を実感できるでしょう。
具体的には、給与計算や販売管理、集計、メール送受信、営業日報作成、反社・与信チェックなどがRPAに向いている業務と言えます。一方、人の判断を必要としたり、イレギュラーが頻繁に発生したりするような業務は向いていません。
限られた期間でPoCの実施を行うためには、ルール化しやすく、複雑な判断を必要としない業務を選択し、概念の有効性を検証しましょう。

RPA検討~導入までの進め方③テスト・フィードバック

PoCの対象業務が決定したら、システムを構築して検証を行います。一般的には、データの条件を変更しながら、1カ月以上かけて検証作業を繰り返します。
目標とした効果が得られない場合は、業務プロセスを改善しながら、最適な環境を構築していきましょう。PoCを繰り返し、ある程度の効果が得られた場合は、本番導入後の運用をシミュレーションし、業務プロセスの手順やルールも合わせて検証するとスムーズな導入に繋がります。
目標の達成度を測定する際は、業務プロセスの効果検証に加えて、技術的な課題把握や解決方法も含めたフィードバックを心がけましょう。PoCは小規模で実施するため、PoCの時点で概念と合致しない場合は、RPA導入後に大きな乖離が起きてしまう原因になります。厳格に検証を続けることで、導入後のミスマッチを予防することができます。

スターティアレイズの導入支援ソリューション

RPAの導入には「導入前に検討すべきこと」「導入による効果の検証」「導入後の運用体制の構築」など検討することが多いため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
ReiWorQの「RPA導入支援ソリューション」は、企業ごとにサポートする内容をカスタマイズできる仕組みです。そのため、各企業の体制や導入環境、自動化する業務に合わせて最適なRPAツールを提案することが可能です。
さらに、対象業務の選定やロボ作成、個別セミナーなど、必要なサポートのみを効率的に利用することができます。

まとめ

RPAの導入時には、自社に最適なサービスを選択するために「PoC(概念検証)」に注目しましょう。RPA検討から導入までのPoCの進め方は、「目標設定・ヒアリング」「対象業務の選定」「テスト・フィードバック」のステップで行われます。
RPAの本番導入後のミスマッチを予防するため、PoCでは厳密な効果検証を繰り返す必要があります。PoCの実施に協力的な業者であれば、自社に最適な業務プロセスが確立できるので、RPA導入後に業務効率化の効果を実感することができるのではないでしょうか。