そもそもRPAとは何か?

RPAとはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略でロボットによる業務の自動化を行う仕組み・ソフトウェアのこと

RPA(アールピーエー)とは、「Robotics Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、繰り返し行われるルーティンワークを自動化する技術・ソフトウェアのことを指します。

企業がRPAを導入する理由は多岐にわたります。例えば、時間のかかるデータ入力作業、請求書の処理、在庫管理、受注・売上データのダウンロード、ステータス変更など、繰り返し行われる単純な作業をRPAが自動化することで、従業員はより創造的で価値の高い業務に集中することができるようになります。また、RPAは人的ミスの削減、業務処理速度の向上、そして業務の透明性を高める効果もあります。

RPAの魅力は、プログラミング知識がなくても比較的簡単にRPAを作成・運用できる点にあります。一度RPAロボットに作業を記録させれば、その後はRPAロボットが自動で作業を処理します。さらに、RPAは既存のシステムとの互換性が高いため、大掛かりなシステム変更を伴わずに導入できることが多く、中小企業から大企業まで幅広く採用されています。
昨今ではEC業界をはじめ、製造業、卸売・小売業、医療・福祉業、サービス業、金融業など手作業による処理が多い分野で活用されています。

なぜEC運営にRPAが必要なのか

EC運営業務においてのRPAの必要性とは

EC運営事業者が直面する業務課題は在庫管理の煩雑さや注文処理の遅れ、データ入力の負担、マルチチャネル販売の複雑さなど多岐にわたります。それらの課題に対する効果的な解決策としてRPAが注目されています。以下に、具体的な課題とそのRPAによる解決方法を詳しく解説します。

在庫管理の煩雑さと手作業の多さ

在庫管理はEC運営において中心的な業務ですが、その複雑さと手作業の多さが大きな課題です。製品の過剰在庫や不足が生じると、売上機会の損失や顧客満足度の低下を招く可能性があります。
特に手作業の場合、在庫管理の作業も一日に1回など回数に限界があります。

RPAを活用することで、一日複数回にわたり在庫データの自動更新や監視を行えるだけでなく、必要に応じて自動的に注文を発行するなど、在庫管理をリアルタイムかつ効率的に実行できるようになります。

増加するユーザーに対する注文処理の遅れ

ECサイトのユーザー数が増加すると、注文処理の負荷が高まり、遅延が発生しやすくなります。RPAを導入することで、注文の受付から処理、発送までの一連の流れを自動化し、スピードと正確性を保ちながら顧客の期待に応えることができます。これにより、注文遅延を防ぎ、顧客満足度を高めることができます。

データ入力と処理の負担

EC運営では大量のデータ入力と処理が必要とされ、これが従業員に大きな負担となっています。データの入力・登録作業は時間がかかる上に人的ミスも発生しやすい作業です。RPAを利用することで、顧客データ、注文情報、請求関連データなどの入力と処理を自動化し、人的ミスを削減しながら効率を大幅に向上させることが可能です。

マルチチャネル販売の複雑さ

現代のEC運営では、複数の販売チャネルを効率的に管理する必要があります。各チャネル間での商品情報の一貫性や在庫の同期を保つことは、手作業では時間がかかり人的ミスも発生しやすい作業です。
RPAを活用することで、これらの情報をチャネル間で自動的に更新・同期し、各販売チャネルにおいて正確な情報提供を実現します。これにより、顧客体験を向上させ、ブランド信頼性を保つことができます。

EC運営におけるRPA導入のメリット

EC運営業務におけるRPA導入のメリット4つを紹介

RPAは、ECサイトの運営効率を大幅に向上させ、コスト削減、リアルタイム更新の実現、人的ミスの削減、顧客サービスの向上、そして売上機会の拡大など、多くのメリットを提供することが可能です。以下で、これらのメリットを詳しく解説します。

コスト削減と運営効率の向上

RPAを導入することで、ECサイト運営における人件費や時間コストを大幅に削減できます。繰り返し行われる作業、例えば注文データの入力や在庫管理などが自動化されることで、従業員はより戦略的でクリエイティブな業務に集中することが可能になります。

リアルタイム更新と人的ミス削減の実現

RPAを活用することで、在庫情報や価格のリアルタイム更新が可能となります。自動化によって手作業による入力ミスや遅延、漏れが削減され、全体的なオペレーションの品質が向上します。

顧客サービスの向上

RPAを用いて時間のかかる反復作業を自動化することにより、顧客対応に更に時間を割くことが可能になります。従業員は自動化により創出できた時間を利用して、顧客の問い合わせ対応やCS活動によって顧客満足度の向上を実現できます。RPAは顧客との関係を深め、信頼を築くための貴重な時間を生み出します。

あらゆるECモール・ECサイト対応による売上機会の向上

RPAを活用することで、自社の在庫管理システムを複数のECモールと連携させることが可能になります。これにより、一元管理された在庫情報をもとに、複数のECモールへの同時出展が容易になります。結果として、異なる顧客層へのアプローチと、さまざまなマーケットでのリーチを増やすことができます。
RPAにより各ECモールに合わせた在庫の配分が最適化できるようになるため、売上機会の拡大につなげられます。

RPAによるEC運営の具体的な活用シーン11選

EC業務において、在庫管理やECモールごとの受注データのダウンロード、請求処理、ステータスの更新など、繰り返し発生するルーティン業務が数多く存在しています。本章では自動化できる主なEC業務をご紹介いたします。

1. 在庫管理の自動化

RPAを活用することで、自社の在庫管理システムと各ECモールを効率的に連携させ、在庫数値の整合性を担保します。この自動化により、各販売チャネルの在庫情報が同期され、欠品における作業の手間や過剰在庫による不要なコストの削減が可能になります。

また、在庫の過不足による売上機会の損失を最小限に抑えることができます。在庫管理の自動化は、在庫管理の効率を大幅に向上させ、EC運営全体をスムーズにします。

2.注文処理の自動化

受注情報をリアルタイムで処理し、注文の確認から計上処理、発送準備までを自動で行います。これにより、注文サイクルが速くなり、顧客体験が向上します。

また、手作業によるミスを削減し、迅速な注文処理を通じて顧客満足を高めることが可能です。

3.商品情報の登録、更新作業

新商品の登録や既存商品の情報更新が必要な場合、RPAはこれらのデータを自動でECサイトにアップロードし、登録・更新を行います。これにより、商品情報の正確性と最新性が保たれ、手作業による人的ミスが削減します。

また、定期購入者に対する価格変更作業も自動化することで、CS担当の作業負担を軽減することができます。

4.キャンセル・返品処理の自動化

キャンセルおよび返品処理をRPAで自動化することで、顧客からのキャンセルや返品が発生した際の対応を迅速かつ効率的に行います。例えば、顧客が返品やキャンセルを行うと、RPAがその情報を検知し、関連する取引のステータスを更新します。この更新により、顧客に対しては返金処理や次のステップの案内を自動で通知すると同時に、自社の在庫管理システムにも変更が反映されます。

自動化により、手動でのデータ入力ミスや遅延を避け、在庫の状況をリアルタイムで更新することが可能となり、全体の在庫管理効率が向上します。

5.欠品商品の処理

RPAならEC運営における欠品商品の処理を効率的に実行できます。
自社の在庫管理システムにおいて欠品が確認された際、RPAが自動的に各ECモールへと反映します。これにより、顧客が購入できない商品を注文するリスクを軽減します。

さらに欠品発生時には、必要に応じて補充するための発注業務も自動化することができます。これにより、在庫数の回復が迅速に行われ、売上の機会損失を最小限に抑えることが可能となります。

6.注文後の配送ステータスの変更

RPAはECモールからの受注データを定期的に自社の在庫管理システムと同期し、商品が発送された際の配送ステータスを自動的に更新します。

RPAを導入することで、注文受付から商品発送に至るまでの全過程を自動化し、手動でのステータス変更による遅延やエラーをなくすことが可能になります。
また、顧客はいつでも自分の注文状態を正確に知ることができるため、ECサイトの信頼性向上にもつなげられます。

7.送り状の印刷業務

RPAは注文データをシステムからダウンロードし、送り状システム用の形式に自動で加工することが可能です。その後、加工済みのデータを送り状システムにインポートし、最終的に送り状の印刷までを一貫して自動で行います。

これにより、送り状システムの処理をスムーズに行い、手間と時間を大幅に削減します。さらにヒューマンエラーを削減し、出荷準備の迅速化と効率化を実現することが可能になります。

同梱処理の自動化

複数商品を注文した顧客に対して、RPAが同梱発送を自動で重複削除して調整し、送り状を適切に管理することができます。

8.請求処理

RPAは商品発送後の請求処理を自動で行うことが可能です。システムから自動でデータを抽出して会計システムにインポートしたり、請求書の内容を自動で会計システムに入力し、支払いの状況をリアルタイムで追跡したりさまざまな請求処理を自動化することができます。
この自動化により、請求書の発行遅延やデータ入力ミスが減少し、請求データの品質が向上します。

9.受注データダウンロード

RPAは複数のECモールからの受注データを自動でダウンロードし、日次や週次での売上データを集計できます。
RPAによって、日々または週単位での売上データが自動的に集計され、時間のかかる手動作業から解放されます。これにより、企業は売上の傾向をリアルタイムで把握し、迅速なビジネスの意思決定を行うことができるようになります。

10.メール対応

顧客からの問い合わせや通知メールに対し、RPAが自動で返信を行うことができます。これにより、顧客への返信の遅延を防ぎ、顧客満足度に貢献します。

11.顧客分析・売上分析

RPAなら、システムから受注データを自動でダウンロードし、売上データを定期的に分析することが可能です。蓄積された大量のデータを効率的に処理し、定期的な売上報告や分析用レポートの作成を自動化します。

データ分析を通じて、季節ごとの商品の売れ行きを詳細に把握することができます。また、セール期間前には、過去のデータから需要予測を行い、適切な在庫調整やマーケティングキャンペーンを実施できるようになります。

ECサイト運営企業のRPA導入成功事例3選

本章ではEC運営企業様のRPA導入成功事例を3社ご紹介いたします。

ECサイト運営における在庫管理や請求作業などを自動化し、年間800時間の作業工数を削減|三誠商事株式会社様

三誠商事株式会社様のRPA導入事例

導入前の課題

複数のECモールに出店しており、外部の倉庫での作業完了後に請求作業が行う必要があったため、営業時間終了後に毎日1時間半程度作業を行っていました。また、他のECモールでの多店舗展開を目指していましたが、在庫管理システムとのAPI連携が不可能なモールでは在庫管理が複雑になり、出店が困難な状況でした。

RPA導入による成果・効果

これらの課題を解決するため、初めは他社製のRPAを導入したものの、ECモールのUI変更に対応するために頻繁なロボットの修正・メンテナンスが必要となり、その都度ライセンスの切り替えが発生したことで運用が困難になりました。そのため、開発版と実行版が一体型で、追加コストなしで修正が可能なRoboTANGOへの乗り換えを検討しました。

RoboTANGOの導入後は、請求処理や、在庫連携、売上データのダウンロード、物流倉庫への納品リスト作成、在庫の棚卸業務、欠品防止業務などさまざまなEC運営における業務を自動化し、結果、年間800時間もの作業工数を削減することに成功しました。
また、在庫連携ができるようになったことで他のECモールへの出店が可能になり、売上向上にもつなげることができました。

手作業で160時間かかるECサイトの価格変更作業を自動化|株式会社SOLIA様

株式会社SOLIA様のRPA導入事例

導入前の課題

株式会社SOLIA様は以前、海外製のRPAツールを利用して業務効率化を図っていましたが、RPAロボットの作成にプログラミング知識が必要であったり、サポートが英語のみであること、サポート体制が不十分であることなど、多くの課題を抱えていました。加えて、RPAツールを扱える社員の退職により、操作可能なスタッフが不在になるという問題が発生していました。

RPA導入による成果・効果

RPAツール「RoboTANGO」の導入により、特にECサイトでの定期購入者向けの価格変更作業の自動化を実現。
従来ならカスタマーサポート部門の担当者が5名体制で合計160時間、1週間ほどかかる想定の作業でしたが、RPAによって24時間で処理を完了させることができました。また、人手による作業が削減されたことで、担当者は顧客対応など他の業務に時間を割くことができるようになり、生産性が向上しました。

在庫状況の更新や電子帳簿保存法対応などの業務を自動化し、サービスの質向上と業務効率化を実現|光洋陶器株式会社様

光洋陶器株式会社様のRPA導入事例

導入前の課題

光洋陶器株式会社様は、多くの業務が属人化しており、担当者が不在の場合に業務が滞る課題を抱えていました。特に、システムの連携や一括処理が手作業に依存しており、これが大きな手間と年間数十万円の外注コストを発生させていました。また、毎日決まった時間に行うデータ抽出作業は、他の作業を中断させ、お客様対応にも影響を及ぼしていました。

RPA導入による成果・効果

RPAツールの導入により、ECサイトでの在庫状況の更新や商品品番の変更作業を自動化。
業務時間外でもECサイトの在庫状況がリアルタイムで更新されるようになり、在庫切れの商品の注文を削減することができました。
さらに生産手配書の印刷業務や売上管理ファイルの作成、Googleアナリティクスのデータ抽出、電子帳簿保存法対応業務などさまざまな業務も自動化することで多くの手作業を削減。
RoboTANGOの導入によって、時間依存の作業が削減され、属人化されていたタスクが効率化されました。これにより、顧客対応の質が向上し、業務にかかるコストも大幅に削減されましたとのことです。

EC運営におけるRPA導入のポイント3つ

EC運営におけるRPA導入のポイント3つとは

EC運営企業のRPA導入には「ニーズの特定と業務の洗い出し」「適切なツール選定」「スモールスタートによる段階的な導入」の3つのポイントがあげられます。下記に詳しく解説します。

ニーズの特定と業務の洗い出し

RPAを導入する際、最も重要なステップの一つが、どの業務プロセスが自動化の候補になるかを特定し、洗い出すことです。効果的な自動化を行うためには、時間がかかりエラーが発生しやすい反復作業や、高い正確性が求められるデータ入力など、RPAによって最大の効果が得られる業務を選定することが重要です。これにより、企業は現在の運営上の課題を明確にし、RPAによってどのようなメリットが期待できるかを把握することができます。

適切なツールの選定

次に重要なのが、業務のニーズに最適なRPAツールを選定することです。市場にはさまざまなRPAツールが提供されており、それぞれ異なる機能、サポート体制、価格体系が設定されています。選定の際には、自社が利用しているシステムとの互換性、使いやすさ、スケーラビリティ、セキュリティなどを考慮し、最終的には費用対効果が高いツールを選ぶことが重要です。
また、ベンダーが提供している無料トライアルをお試し利用することで、実際の業務で利用するツールの適用性と使いやすさ・操作性を確認することをお勧めします。

スモールスタートによる段階的な導入

RPAを導入する際には、全ての業務を一度に自動化しようとするのではなく、単純で効果が出やすい小規模な作業の自動化から始めることをおすすめします。
初めに、比較的小さな範囲で自動化を実施し、その結果を評価します。このスモールスタートによって、RPAの使い方や理解を深めるとともに、運用上の問題を早期に発見して対処することが可能です。小規模な業務で成果を出せた後に、他の業務へと段階的に展開していくことで、RPAの導入効果を最大限に引き出すことができるのです。

まとめ

本記事では、EC運営におけるRPAの導入メリットや活用シーン、成功事例を詳しくご紹介しました。RPAはただ作業を自動化するだけでなく、煩雑な在庫管理から迅速な顧客応対まで、さまざまな業務を効率化し、コスト削減、運営効率の向上、エラーの削減、顧客サービスの質の向上など、ビジネスに大きなメリットをもたらします。

また、ニーズの特定、適切なツールの選定、段階的な導入戦略を用いれば、効率的かつ効果的に業務を自動化し、競争力のあるEC運営を実現することが可能です。
業務効率を最大化するために、RPAを検討されてみてはいかがでしょうか。

RoboTANGO(ロボタンゴ)ならEC運営業務も簡単に業務自動化を実現

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RoboTANGO(ロボタンゴ)は、EC運営業務で使いやすいRPAツールです。RoboTANGOは注文処理、在庫管理、顧客対応、データ分析といったECサイトの日常業務を効率的かつ正確に自動化できるだけでなく、煩雑で時間がかかる業務を自動化し、ECサイト運営者がより重要な業務に集中できるよう支援いたしします。

RoboTANGOは使いやすさを最大の特徴としており、操作性が非常にシンプルです。プログラミングの専門知識がなくても、直感的なインターフェースでRPAロボットを作成することが可能です。ECサイト運営における多様なニーズに柔軟に対応可能です。
EC運営の効率化のための強力なツールとして、多くの企業様に導入いただいています。

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