RPAの基礎知識

2025.03.14

RPA用語集一覧

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RoboTANGO編集部
RPA用語集一覧

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用する中で必要となる専門用語を紹介します。
本記事のRPA関連用語集は、初心者がRPAの全体像を把握しやすいように基本用語を中心に、実務者にも役立つ運用・技術用語を組み合わせて作成しております。ぜひご活用ください。

目次

    ア行

    AI

    AI(Artificial Intelligence / エーアイ)とは、人工知能を指し、膨大なデータを学習しながら人間のように判断や予測を行う技術です。
    AIは過去のデータをもとに未来のトレンドを予測したり、顧客対応の自動化を行ったりする際に活用されます。また、RPAと組み合わせることで、単純な業務自動化に留まらず、複雑な意思決定や予測を伴う作業にも対応可能です。AIを組み込むことで、RPAの柔軟性と効率性が大幅に向上します。
    AIとは

    AI-OCR

    AI-OCR(Artificial Intelligence Optical Character Recognition / エーアイ オーシーアール)とは、AI技術を活用した文字認識システムで、手書き文字や非定型帳票の文書も高精度で読み取り、デジタルデータ化します。
    従来のOCRに比べ、定型帳票から非定型帳票まで幅広いフォーマットの文書をより高精度で読み取ることができます。さらに、RPAと連携することで、テキストデータ化からシステム入力までの一連の業務を完全自動化できる点が特徴です。
    AI-OCRとは

    API

    API (Application Programming Interface / エーピーアイ)とは、ソフトウェア同士が情報をやり取りするための仕組みです。
    例えば、天気予報アプリが外部の天気情報サービスからデータを取得して表示する際に使われるのがAPIです。APIは、ソフトウェアが特定の命令やデータ要求を送り、それに応じた情報や機能を受け取るための「窓口」のような役割を果たします。APIによって、異なるサービスやシステムがスムーズに連携し、新しい機能を簡単に追加することが可能になります。

    iPaaS

    iPaaS(Integration Platform as a Service / アイパース)とは、異なるシステムやアプリケーション同士を連携・統合するためのクラウド型プラットフォームです。
    従来は高度なプログラミングが必要だった連携作業を、ドラッグ&ドロップやテンプレートを使って簡単に設定できるのが特徴です。データの流れを一元化し、業務全体の効率化を実現します。
    また、RPAとの併用で、データの一元化やリアルタイム連携が可能となり、業務プロセスの効率化をさらに進めることが可能です。
    iPaaSとは

    IT

    IT(Information Technology / アイティー)とは、情報技術全般を指す用語で、RPAはその一部として位置づけられます。
    ITの進化に伴い、RPAは定型業務の効率化だけでなく、他のITツールやAIとの連携により、業務全体のデジタル化を推進しています。例えば、RPAがITシステムの監視やメンテナンス作業を自動化することで、IT部門の負担を軽減することが可能です。

    EPA

    EPA(Enhanced Process Automation / イーピーエー)とは、RPAの次の進化段階で、RPAにAIやデータ分析などの技術を統合した高度な自動化手法です。
    RPA→EPA→CAの3段階の自動化クラスの中で、EPAは2段階目に位置します。
    単純なタスク自動化にとどまらず、一部の非定型業務や複雑なワークフロー全体を効率化できます。
    EPAとは

    OCR

    OCR(Optical Character Recognition / オーシーアール)とは、画像やスキャンデータから文字情報を抽出してデジタルデータ化する技術です。紙の書類やPDFファイルから情報を抽出する際に広く利用されています。
    従来は印刷された文字を中心に認識していましたが、近年ではAIを活用したAI-OCRが進化を遂げており、OCR技術の発展を支えています。
    OCRとは

    OS

    OS(Operating System / オペレーティング システム)とは、コンピュータやスマートフォンを動かすための基本的なソフトウェアです。
    Windows、macOS、Linux、Androidなどが代表例として挙げられます。OSは、ハードウェア(CPU、メモリ、ディスクなど)とアプリケーションソフトウェアの橋渡しを行い、ユーザーが快適にコンピュータを操作できる環境を提供します。RPAは、OS上で動作するため、OSの種類やバージョンに応じて互換性が求められることがあります。

    RDA

    RDA(Robotic Desktop Automation / アールディーエー)とは、デスクトップ上で行う個々の業務を自動化する技術です。
    RPAと似ていますが、RPAが組織全体のプロセスを対象とするのに対し、RDAは個人が日常的に行う単純な作業に焦点を当てています。RDAは、導入が容易で小規模な自動化に適しており、業務効率化の第一歩として利用されることが多い技術です。

    RPA

    RPA(Robotic Process Automation / アールピーエー)とは、人間が繰り返し行う単純でルーティンなPC業務を自動化する技術・またはソフトウェアのことです。
    RPAロボットが人間の操作を模倣して作業を行い、データ入力、照合、集計、レポート作成など幅広いタスクを効率化します。従業員が定型業務やルーティン作業から解放され、より付加価値の高い業務に集中できるようになります。
    昨今、生産年齢人口の減少により、人手不足やリソース不足が深刻な課題となっています。この状況を受け、生産性の低い定型業務をRPAが担うことで、効率化を図る企業が増えています。
    RPAとは

    RPAロボット

    RPAロボット(RPA Robot / アールピーエー ロボット)とは、RPAツールで作成されたソフトウェアロボットです。
    業務を自動的に実行し、人的ミスの軽減や業務効率化を実現します。例えば、受発注システムのデータ処理をRPAロボットが代行することで、人手を削減しながら作業スピードを向上させます。

    XPath

    XPath(XML Path Language / エックスパス)とは、XMLやHTMLドキュメント内の特定の要素を指定して操作するための言語です。
    例えば、ウェブサイトのボタンやテキストフィールドなど、画面上の要素を正確に識別する際に使用されます。RPAでは、ウェブ自動化のシナリオで、特定のボタンをクリックする、データを取得するなどの操作にXPathを活用します。XPathを使用することで、要素の位置や属性を基に正確な操作が可能となり、効率的な自動化が実現します。

    アプリケーション

    アプリケーションとは、特定の目的を達成するために動作するソフトウェアです。
    例えば、メール送受信を行うアプリや、データ分析を行うアプリなどが含まれます。パソコンやスマートフォン、クラウド上で動作するものもあり、業務効率化や日常生活の利便性向上に欠かせません。RPAでは、これらのアプリケーションを操作して、定型業務を自動化する仕組みを構築します。

    暗号化

    暗号化とは、データを特殊なコードに変換し、第三者に読まれないようにする技術です。
    例えば、インターネット上でのデータ送信時に暗号化を行うことで、情報が安全にやり取りできます。RPAでも、重要な情報を処理する際に暗号化が利用され、セキュリティを確保します。

    暗号キー

    暗号キーとは、暗号化されたデータを復号化するための「鍵」です。
    暗号化と復号化には対応するキーが必要で、これによりデータの安全性が保たれます。キーが漏洩するとセキュリティが脅かされるため、厳重な管理が求められます。

    オーケストレーター

    オーケストレーター(Orchestrator)とは、RPAロボットを一元管理するシステムです。
    RPAロボットのスケジュール設定、エラー監視、タスクの割り当てなどを自動化し、複数のロボットを効率的に運用します。企業のRPA活用を最大化する重要な役割を担います。

    アルゴリズム

    アルゴリズム(Algorithm)とは、問題を解決するための計算手順やルールの集合です。
    RPAでは、効率的にデータを処理し、業務フローを最適化するためにアルゴリズムが利用されます。例えば、特定の条件に従ってデータを分類する操作などに活用されます。

    インテリジェントオートメーション

    インテリジェントオートメーション(Intelligent Automation)とは、RPAにAI(人工知能)や機械学習、自然言語処理(NLP)などの技術を組み合わせることで、単なる作業の自動化に留まらず、判断や予測を伴うプロセスまで自動化する仕組み・概念です。
    非定型作業や複雑な業務にも対応でき、データ分析や予測、意思決定支援も可能で、業務の効率化だけでなく、企業全体の生産性向上を支援します。

    エラー処理

    エラー処理(Error Handling)とは、RPAがタスク実行中にエラーが発生した場合に実行される対策です。
    例えば、データ取得が失敗した際に再試行を行ったり、管理者に通知を送ったりします。エラー処理が適切に設計されていることで、業務の安定運用が可能になります。

    エンコード

    エンコード(Encode)とは、データを特定の形式に変換することを指します。
    RPAでは、ファイルの保存形式やデータの送受信時にエンコードが必要となることがあります。例えば、テキストデータをUTF-8形式に変換して、他のシステムが正しく認識できるようにします。

    オートメーション

    オートメーション(Automation)とは、機械やソフトウェアによる自動化のことです。
    人間の手作業を代行することで、ミスを減らし、効率的な業務遂行を可能にします。RPAはオートメーション技術の一例で、企業の業務プロセスを効率化します。

    オブジェクト認識

    オブジェクト認識(Object Recognition )とは、画面上にある特定の「要素」(ボタン、入力欄、チェックボックスなど)を識別し、その要素に基づいて操作を行う技術です。
    例えば画面の「保存」ボタンを押す場合、オブジェクト認識は画面の構造を解析し、「保存」という名前や属性情報を基に要素を特定するため、ボタンの位置や画面デザインが変わっても柔軟に対応できます。ただし専門的な知識や技術が必要な場合が多いです。
    RPAのオブジェクト認識とは

    カ行

    解像度

    解像度とは、画像や画面がどれだけ細かい情報を表現できるかを示す指標です。一般的に、解像度が高いほど、より詳細で鮮明な画像や文字を表示できます。
    例えば、RPAやOCRが画面や画像からデータを正確に取得するためには、高解像度のデータが必要な場合があります。解像度は「dpi(dots per inch)」やピクセル数で表され、用途に応じて適切な設定が必要です。

    拡張子

    拡張子とは、ファイル名の末尾に付けられる「.jpg」や「.xlsx」「.png」「.pdf」などの文字列で、ファイルの種類を識別します。
    例えば、RPAがExcelファイルを操作する場合、拡張子「.xlsx」を読み取って適切なアプリケーションで開くよう指示します。

    画像認識

    画像認識(Image Recognition / イメージ レコグニション)とは、画像データから特定のパターンや情報を読み取る技術です。
    例えば、商品のバーコードを読み取る際や、顔認証で本人確認を行う場合に使用されます。RPAでは、画面上のバナーやアイコンなどを「画像」として認識し、操作を自動化するために利用されます。人間が目視で行う操作をそのまま再現する仕組みで、初心者にも扱いやすいのが特徴です。
    RPAの画像認識とは

    監査証跡

    監査証跡とは、業務プロセスやシステム操作の履歴を記録する仕組みです。
    RPAが実行したタスクやエラーの詳細を記録することで、業務の透明性を確保し、不正やミスの検証が容易になります。特に、法令遵守や内部監査の観点で重要な役割を果たします。

    クラウド型RPA

    クラウド型RPAとは、インターネット上のクラウド環境で動作するRPAツールを指します。
    導入の手間が少なく、初期コストを抑えられる点が特徴です。クラウド上にデータを保存するため、複数拠点での業務連携が容易になります。さらに、常に最新のソフトウェアを利用できるため、管理の手間も軽減されます。一部のクラウド型RPAでは、エージェントをローカルデバイスにインストールすることで、デスクトップ上の操作にも対応可能です。
    クラウド型RPAとは

    機械学習

    機械学習(Machine Learning / マシン ラーニング)とは、データを基にコンピュータがパターンを学習し、自動的に予測や判断を行う技術です。
    例えば、過去の売上データを分析し、次の需要を予測することが可能です。RPAに組み込むことで、単なる作業自動化から、より柔軟で高度な意思決定が可能になります。

    キャプチャ

    キャプチャ(Capture)とは、画面や画像の一部を取得し、データとして保存する技術です。
    RPAでは、画面上の情報を記録して、後の操作に役立てることがよくあります。例えば、システム上の取引データを画面から抽出して記録する際に使用されます。

    業務プロセス最適化

    業務プロセス最適化とは、企業の業務フローを分析し、効率化や改善を行う取り組みを指します。RPA導入の前段階として、無駄な手順や非効率な作業を見直すことで、自動化の効果を最大化できます。適切なプロセス設計が成功の鍵です。

    クエリ

    クエリ(Query)とは、データベースに対して特定の情報を要求する命令です。
    例えば、「顧客リストから特定の条件に合うデータを抽出する」といった操作を指します。RPAは、クエリを利用してデータベースから必要な情報を取得し、業務に活用します。

    クッキー

    クッキー(Cookie)とは、ウェブブラウザに保存される小さなデータで、ユーザーの訪問履歴や設定を記録します。
    RPAがウェブ操作を行う際、クッキー情報を活用することで、ログインやセッション管理が効率化されます。

    クリップボード

    クリップボード(Clipboard)とは、データを一時的に保存する領域で、主にコピー&ペースト操作に利用されます。例えば、テキストや画像をコピーすると、クリップボードにそのデータが保存され、貼り付け操作時に取り出されます。
    RPAでは、クリップボードを活用してデータを取得し、別のアプリケーションやシステムに転記する場面が多くあります。この機能を効率的に利用することで、異なるシステム間でのデータ移動や一括処理が簡単になります。

    クロスプラットフォーム対応

    クロスプラットフォーム対応は、異なるOSやデバイスでも同じシステムやアプリケーションが動作することを指します。
    RPAツールがWindowsやLinux、クラウド環境などで動作することで、柔軟な業務自動化が可能になります。

    構造化データ

    構造化データ(Structured Dat)とは、Excelやデータベースのように規則的に整理されたデータ形式のことを指します。
    Excelの場合、行と列で明確に情報が整理されているため、RPAは情報を効率的に読み取り、入力や登録作業を自動化できます。一方で、非構造化データ(手書き文書や自由形式のテキストなど)は、標準的なRPAだけでは自動化が難しく、AI-OCRや機械学習を併用する必要があります。

    コスト削減

    コスト削減とは、業務の無駄を省き、企業の支出を減らす取り組みです。RPAは、定型業務を自動化することで人件費や作業時間を削減し、より重要な業務にリソースを集中させることが可能です。

    サ行

    CA

    CA(Cognitive Automation / コグニティブ オートメーション)とは、AIの認知能力(学習・推論・意思決定)を活用した高度な自動化技術です。
    CAはRPAの3段階の中の最終段階にあたり、単なる定型業務の自動化にとどまらず、業務プロセスの問題を見つけて自ら改善することもでき、複雑な業務プロセス全体を自律的に管理・実行する能力を持っています。
    CAとは

    サーバー型RPA

    サーバー型RPAとは、中央サーバー上で動作するRPAツールです。複数のロボットを一元管理でき、チーム全体での作業を効率化できます。
    例えば、大規模なデータ処理や複数システムの連携が必要な業務に適しています。また、セキュリティ対策が強化されており、重要データを扱う業務でも安心して利用できます。
    サーバー型RPAとは

    座標認識

    座標認識(Coordinate Recognition)とは、画面上の特定の位置(座標)を基準に操作を行う技術です。
    例えば、RPAが「保存」ボタンをクリックする際、そのボタンの位置情報を基に動作します。ただし、ブラウザの位置や画面レイアウトが変更されると正しく動作しない場合があるため、安定性を求める場合には他の認識技術と併用することが一般的です。
    RPAの座標認識とは

    自然言語処理 (NLP)

    自然言語処理(Natural Language Processing)とは、人間の言語をコンピュータが理解し、処理する技術です。例えば、顧客の問い合わせメールを分析して分類したり、チャットボットで自動応答を行ったりする際に使用されます。RPAにNLPを組み込むことで、テキストデータを活用した業務自動化が可能になります。

    シナリオ

    シナリオとは、RPAロボットが実行する一連の作業手順やフローを指します。
    例えば、データを取得し、処理してシステムに登録する、といった流れがシナリオとして設定されます。シナリオは、業務内容に合わせて設定する必要があるため、正確な自動化には詳細な設計が必要です。

    条件分岐

    条件分岐(Conditional Branching)とは、特定の条件に応じて処理を変える機能です。
    例えば、注文金額が10万円以上の場合は承認プロセスを追加する、といった設定が可能です。条件分岐を活用することで、複雑な業務フローを柔軟に自動化できます。

    スクリーンスクレイピング

    スクリーンスクレイピング(Screen Scraping)とは、画面上の表示データを取得する技術です。
    RPAが、アプリケーションやウェブ画面から必要な情報を読み取り、他のシステムに転記する際に使用されます。ただし、画面デザインが変更されると動作に影響を受けることがあります。

    スケジューラー

    スケジューラーとは、RPAロボットの実行タイミングを設定・管理する機能です。
    例えば、「毎日午前9時にデータ処理を開始する」といった定期的な作業の実行を自動化できます。スケジューラーを活用することで、業務の自動化をさらに効率的に進められます。

    スモールスタート

    スモールスタートとは、小規模な範囲から段階的に取り組みを開始し、成果を確認しながら徐々に拡大していく方法です。
    例えば、RPA導入の場合、特定の部署や業務を対象に試験運用を行い、得られた成功事例やノウハウを基に全社展開を進めます。リスクや初期コストを抑えつつ、柔軟に改善を重ねることができる点が特徴です。

    セキュリティ管理

    セキュリティ管理は、システムやデータを不正アクセスや情報漏洩から守るための取り組みです。
    RPAでは、ロボットが扱うデータやログに対するアクセス権限の設定、暗号化、監査証跡の管理が重要です。適切なセキュリティ管理により、安心して業務を自動化できます。

    セッション

    セキュリティ管理は、システムやデータを不正アクセスや情報漏洩から守るための取り組みです。
    RPAでは、ロボットが扱うデータやログに対するアクセス権限の設定、暗号化、監査証跡の管理が重要です。適切なセキュリティ管理により、安心して業務を自動化できます。

    絶対パス

    絶対パスとは、フルパスとも言われ、ファイルやフォルダがコンピュータ内のどこにあるかを示す「完全な住所」のようなものです。
    例えば、「C:\Users\Document\example.txt」は絶対パスです。RPAで特定のファイルを操作する際、絶対パスを指定することで、場所を正確に特定できます。

    相対パス

    相対パスとは、現在の場所(基準点)から見て、目的のファイルやフォルダがどこにあるかを示す「近道」のようなものです。
    例えば、「../example.txt」は、現在のフォルダの一つ上の階層にあるファイルを指します。RPAでは、相対パスを使うと、環境が変わっても柔軟にファイルを操作できます。

    タ行

    タスク自動化

    タスク自動化とは、定型的な作業をソフトウェアやRPAで自動化することを指します。
    例えば、データ入力やメール送信を自動化することで、人手による操作を減らし、効率を向上させます。単純な繰り返し作業に適しており、導入することでミスの削減や作業時間の短縮が期待できます。

    タスク自動化

    タスク自動化とは、定型的な作業をソフトウェアやRPAで自動化することを指します。
    例えば、データ入力やメール送信を自動化することで、人手による操作を減らし、効率を向上させます。単純な繰り返し作業に適しており、導入することでミスの削減や作業時間の短縮が期待できます。

    タスクスケジューラー

    タスクスケジューラーは、スケジューラーの一種で、特にシステム内部での作業自動化に特化したツールや機能を指します。
    タスクスケジューラスクスケジューラ」やLinuxの「cron」などが代表例で、特定の時間や条件に基づいてプログラムやスクリプトを自動的に実行します。例えば、毎日のバックアップ処理や定期的なメンテナンス作業を設定することで、手動操作を減らし、効率的な運用が可能になります。

    データ抽出

    データ抽出とは、システムやファイルから必要な情報を取り出す作業を指します。
    RPAは、データベースやウェブサイトから特定の条件に合う情報を自動で取得し、他のシステムに渡すことができます。これにより、作業時間を大幅に削減できます。

    データベース(DB)

    データベースとは、情報を効率的に管理・保存するための仕組みです。
    顧客情報や商品情報などを一元管理でき、検索や更新が簡単に行えます。RPAはデータベースと連携し、必要な情報を取得したり、新しいデータを追加したりする業務を自動化できます。

    テキストデータ

    テキストデータとは、文字情報で構成されたデータを指します。
    メール本文や帳票の内容などがこれに該当します。RPAでは、テキストデータを処理して情報を抽出したり、他のシステムに入力したりする作業を自動化できます。

    デジタルワークフォース

    デジタルワークフォースは、RPAやAIによって構築された「仮想的な労働力」を指します。
    人間の代わりに定型業務を24時間365日対応できるため、業務の効率化や生産性向上に貢献します。人手不足の解消策として注目されています。

    デスクトップ型RPA

    デスクトップ型RPAとは、個々のPC上で動作するRPAツールです。個人または特定のパソコンにRPAをインストールして、クラウド上からローカル環境のアプリケーションまであらゆる定型業務を自動化します。
    デスクトップ型RPAは専門知識・技術が不要なツールが多く簡単な設定で導入できます。また、個人や部門内など比較的小規模~中規模な自動化に適しています。例えば、Excelのデータ処理やウェブサイトからの情報取得など、日常的な業務を効率化します。
    デスクトップ型RPAとは

    デバッグ

    デバッグ(Debug)とは、プログラムやRPAのシナリオを動かし、エラーを見つけて修正する作業です。
    自動化を正確に実行するためには、デバッグを通じて問題を解決し、動作を安定させることが重要です。

    デジタイゼーション

    デジタイゼーション(Digitization)とは、紙やアナログの情報をデジタルデータに変換することを指します。
    例えば、紙の帳票をスキャンしてPDF化する、手書きの記録をExcelに入力する、といった作業が該当します。デジタイゼーションは、データの保存や検索を容易にし、業務の基盤となるデジタル化の第一歩です。

    デジタライゼーション

    デジタライゼーション(Digitalization)とは、デジタル技術を活用して業務プロセスを効率化することを指します。
    デジタイゼーションで得たデジタルデータを活用し、例えば、RPAを使って手動入力を自動化する、OCRを用いて帳票データをシステムに取り込む、といった業務が該当します。このデジタライゼーションの段階では、業務フローが効率化され、生産性が向上します。

    デジタルトランスフォーメーション (DX)

    デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation / デジタルトランスフォーメーション)とは、ITやデジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルを根本的に変革することです。
    DXは、デジタイゼーション(データのデジタル化)、デジタライゼーション(業務プロセスの効率化)を経て到達する最終段階です。RPAは、DXを実現するための重要なツールの一つとされています。
    DXとは

    動的フロー

    動的フロー(Dynamic Flow)とは、状況や条件に応じて処理内容が変わる業務フローを指します。
    例えば、注文内容や顧客属性によって異なる処理を自動で切り替えるように設定できます。柔軟な業務運用が可能になります。

    トリガー

    トリガー(Trigger)とは、RPAロボットが動作を開始するきっかけとなるイベントや条件です。
    例えば、「特定の時間になる」「メールが届く」「ファイルが作成される」といった条件を設定することで、業務を自動で開始できます。

    ナ行

    ナレッジ管理

    ナレッジ管理とは、組織内の知識や情報を収集し、整理して共有・活用する仕組みを指します。
    例えば、社内マニュアルや業務のノウハウをデータベース化し、社員全員が簡単にアクセスできる状態を作ります。これにより、業務効率が向上し、属人化のリスクを減らすことができます。

    ナレッジ共有

    ナレッジ共有とは、ナレッジ管理で蓄積された情報を、組織内外で共有し合う活動を指します。
    例えば、成功事例や業務改善のノウハウを社員同士で共有することで、業務の標準化や新しいアイデアの創出につながります。RPA導入時には、成功事例を共有することで効果的な運用が可能になります。

    ノーコード

    ノーコード (No-Code / ノーコード) とは、プログラミングの知識がなくても、直感的な操作でアプリケーションやRPAのシナリオを作成できる技術を指します。
    例えば、ドラッグ&ドロップ操作で業務フローを設計するツールがこれに該当します。ノーコードのRPAツールは、現場の担当者が自ら自動化を構築できるため、導入のハードルを下げるメリットがあります。

    ハ行

    BPO

    BPO(Business Process Outsourcing / ビジネス プロセス アウトソーシング)は、業務プロセスを外部企業に委託することを指します。
    例えば、給与計算やコールセンター業務を専門の会社に任せることで、コスト削減や業務効率化を図る方法です。

    PoC

    PoC(Proof of Concept / プルーフ オブ コンセプト)とは、新しい技術やアイデアが実際に実現可能かどうかを検証する取り組みを指します。
    例えば、RPA導入前に小規模な業務で効果を確認することがPoCにあたります。これにより、リスクを抑えつつ導入計画を進められます。
    PoCとは

    Python

    Python (パイソン) は、シンプルな文法で広く利用されるプログラミング言語です。
    データ分析やAI、RPAのカスタマイズに使われ、初心者にも扱いやすい特徴があります。RPAでデータ処理を効率化する際にもよく利用されます。

    VBA

    VBA(Visual Basic for Applications / ブイビーエー)とは、ExcelやAccessなどのMicrosoft Officeアプリケーションを自動化するプログラミング言語です。
    RPAが登場する前から広く利用されており、特にデータ処理や帳票作成の効率化に役立ちます。

    ハイパーオートメーション

    ハイパーオートメーションは、RPAにAIや機械学習を組み合わせて、さらに高度な業務プロセスの自動化を実現する技術です。
    複雑な意思決定や非定型業務にも対応可能で、企業全体の効率化を目指します。

    バックオフィス業務

    バックオフィス業務は、収益に直接関与するフロントオフィス業務とは異なり、企業内部の運営を支えるために不可欠な業務です。
    バックオフィス業務は会社全体が円滑に機能するための「土台」を構築する役割を果たしています。例えば経理や人事・総務、法務、営業事務の業務が含まれます。
    バックオフィス業務にRPAを活用することで、データ入力や帳票処理などの繰り返しのタスクや定型作業を効率化し、本来の業務に集中できる環境を作れます。

    パイロットプロジェクト

    パイロットプロジェクトとは、新しい技術やプロセスを本格導入する前に、小規模で試験的に実施するプロジェクトです。
    RPAでは、特定の業務を選んで効果を検証することで、スムーズな導入計画を立てることができます。

    非構造化データ

    非構造化データとは、明確な形式で整理されていないデータを指します。
    例えば、メール本文や画像データが該当します。RPAだけでは扱いにくい場合が多く、AIやOCRを組み合わせて自動化を進める必要があります。

    費用対効果分析 (ROI)

    ROI(Return on Investment)とは、投資に対してどれだけ利益を得られたかを示す指標です。
    RPA導入時には、初期コストと運用後のコスト削減効果を比較することで、ROIを測定し、導入の妥当性を評価します。

    負荷分散

    負荷分散 (Load Balancing / ロード バランシング) は、システムやネットワークの負荷を複数のサーバーやデバイスに分散させ、安定した動作を保つ仕組みです。
    RPAの運用においても、複数のロボットを効率的に動作させるために活用されます。

    フローティングライセンス

    フローティングライセンス(floating licensing)とは、複数のユーザーが同じライセンスを共有してソフトウェアを使用できるライセンス形式です。
    フローティングライセンスは、ソフトウェアの同時使用が可能なユーザー数はライセンス数によって定められていますが、特定の端末に固定されることなく、任意のユーザーが自由に利用できるという特性を持っています。
    近年、RPAでもフローティングライセンスで提供している企業が増えています。
    フローティングライセンスとは

    プロセス標準化

    プロセス標準化とは、業務フローを統一された形式に整えることを指します。
    RPAを効果的に導入するには、まず業務のバラつきを減らし、標準化されたプロセスを設計することが重要です。これにより、RPAの設定が簡単になり、導入後の運用やメンテナンスもスムーズに行えるようになります。

    フロントオフィス業務

    フロントオフィス業務とは、主に顧客対応や営業活動など、売上や顧客満足度向上に直接つながる業務を指します。
    例えば、顧客からの問い合わせ対応、来客対応、商品やサービスの提案・商談、契約手続き、アフターサポートなどが含まれます。
    RPAは、フロントオフィス業務において、顧客データの入力や問い合わせ内容の分類、迅速な情報提供のサポートなどを行い、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることが可能です。

    変数

    変数(Variable)とは、データを一時的に保存するための箱のようなものです。
    RPAでは、処理中にデータを一時保存し、別の作業に利用する際に変数を活用します。これにより、柔軟な自動化が可能になります。

    ボット

    ボット(Bot)とは、特定のタスクを自動で実行するソフトウェアプログラムを指します。
    RPAロボットもボットの一種で、データ入力や照合などの業務を効率的に遂行します。

    ホワイトカラー

    ホワイトカラー(White-Collar)とは、主にデスクワークを行う労働者を指します。
    RPAは、ホワイトカラーが行う定型業務を自動化することで、生産性向上や業務負担の軽減に貢献します。

    マ行

    マクロ

    マクロ(Macro)とは、ExcelやWordなどのアプリケーションで繰り返し行う操作を自動化する機能です。
    特定の作業手順を記録して、ボタン一つで再実行できるため、データ処理やレポート作成の効率化に役立ちます。RPAと組み合わせることで、さらに高度な自動化が可能です。
    マクロとは

    マニュアル操作

    マニュアル操作は、コンピュータやシステムを人が手作業で操作することを指します。
    例えば、データ入力やファイルの仕分けなどが該当します。RPAを導入することで、これらの手作業を自動化し、人的エラーを減らすことができます。

    マルチボット運用

    マルチボット運用とは、複数のRPAロボットを同時に稼働させ、効率的に業務を分担させる運用方法です。
    例えば、あるロボットがデータを収集し、別のロボットがそのデータを処理する、といった連携が可能です。これにより、大規模な業務でも短時間で処理が完了します。

    ヤ行

    ユーザー権限

    ユーザー権限とは、システムやデータへのアクセスを制限するために設定される利用者ごとの操作範囲を指します。
    RPAでは、ロボットがアクセスできるデータや機能を権限で管理することで、セキュリティリスクを軽減します。

    要件定義

    要件定義とは、システムやRPA導入時に「何を実現したいか」「どう動作するべきか」を明確にする工程です。
    例えば、「請求書処理を自動化する」「特定条件でエラー通知を行う」などの要件を整理します。これにより、プロジェクトがスムーズに進行します。

    ラ行

    ループ処理

    ループ処理(Loop Processing)とは、特定の操作を繰り返し実行する仕組みです。
    例えば、「全ての行を順番に処理する」「条件が満たされるまで繰り返す」などがあります。RPAでは、Excelデータの各行を順に読み取って処理する作業などに活用されています。

    ルールベース

    ルールベース(Rule-Base)とは、あらかじめ定義されたルールに従って動作する仕組みです。
    RPAでは「金額が10万円以上なら承認フローを開始」といった業務ルールを設定し、その通りに自動化を行います。単純で明確な業務に適していますが、ルール外の状況には対応できません。

    ローコード

    ローコード(Low-Code)とは、最低限のプログラミングを行うだけで、アプリケーションやRPAシナリオを構築できる仕組みです。ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作を基本としながら、必要に応じてコードを追加して細かい動作やカスタマイズを実現できます。
    ノーコードが完全にプログラミング不要であるのに対し、ローコードは開発者やエンジニアが細かな制御を加えたい場合にも対応可能です。これにより、複雑な業務要件にも柔軟に対応できる点が特徴です。

    ログ

    ログ(Log)とは、システムやRPAが行った操作の履歴を記録したデータです。
    例えば、RPAがいつ、どの作業を行ったか、エラーが発生したかをログとして記録します。これにより、トラブル発生時の原因分析や監査対応がスムーズに行えます。

    ワ行

    ワークフロー

    ワークフロー(Workflow)とは、業務プロセスの流れを可視化したものを指します。
    例えば、申請書が提出され、上司が承認し、経理が処理する、といった手順がワークフローです。RPAを導入する際、ワークフローを整理することで、効果的な自動化が実現します。

    ワイヤーフレーム

    ワイヤーフレーム(Wireframe)とは、アプリケーションやウェブサイトの画面設計を簡易的に図示したものです。
    RPAの自動化を計画する際に、どの画面や操作を対象とするかを整理するためのガイドとして利用されることがあります。

    RPA用語集一覧まとめ

    本記事では、RPAに関連する重要な用語を初心者にも分かりやすく解説しました。
    導入を検討する際や導入後にスムーズに運用するためには、関連する技術や概念を正しく理解することが重要です。
    この用語集では、RPAの基本概念から応用技術、関連ツールまでを幅広く網羅しています。RPAを導入・活用する際の基礎知識として役立つ内容となっていますので、今後、業務改善やDXの取り組みを進める際にぜひご活用ください。